国学院大が2季ぶり4度目の優勝 今春日本一の亜大との投打の差を徹底研究 チームの課題明確に

[ 2022年10月25日 21:53 ]

東都大学野球秋季リーグ   国学院大4―2亜大 ( 2022年10月25日    神宮 )

<国学院大・亜大>国学院大学が優勝。胴上げされる鳥山監督(撮影・篠原岳夫)
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 国学院大が2季ぶり4度目のリーグ優勝を果たした。亜大に2勝1敗で勝ち点4ですでに今秋の全試合を終えた中大と並んだが、勝率で上回り、2年連続で明治神宮大会(11月18日開幕、神宮)への出場を決めた。

 ナインが、全速力でマウンドへ駆け出した。鳥山泰孝監督は、歓喜の輪を柔らかい笑顔で見つめる。連覇した昨秋以来、2季ぶりの王座奪還。「連覇してから代が変わっての優勝は価値がある。ほっとしています」と充実した表情を浮かべた。

 チーム力で秋の「戦国東都」を制した。3連覇を逃した今春リーグ戦後。4年生を中心にチームを見つめ直した。春のリーグ戦で優勝し、全日本大学選手権でも日本一に輝いた亜大との差はどこにあるのか――。4年生が「投手部門」「攻撃部門」、そして学業や私生活に関する「生活部門」の3グループに分かれ、亜大との差を徹底的に分析。大学の教室を借りて、指導者に大画面でのプレゼンテーションを3度にわたって行った。

 鳥山監督は打撃面について「チャンスを作った回数はそんなに変わらない。でも、そこから点を取った回数が違う。そして、何で点を取ったのか。スクイズで点を取ったのか、タイムリーで点を取ったのか。エラーで点を取ったのか。それはうちのほうがバリエーションが少なかった」と振り返る。そのほか、浮き彫りになった差は、走者三塁からの失点や、クリーンアップ以外の打者の打点――。克服すべき課題を明確にした。あとは、今秋のリーグ戦に向かい、歩き出すだけだった。

 結果、チームは粘り強くなった。特に全13試合で失点を4点以下に抑えるなど、巨人からドラフト3位指名された田中千晴投手(4年=浪速)ら投手陣が踏ん張った。今秋は2度の完封を飾るなど、先発の柱となった3左腕・武内夏暉(3年=八幡南)がこの日も8回3安打1失点に封じた。リーグMVPに輝き「自分も力だけでなく守備にも助けられた」と感謝した。

 「研究対象」とした亜大を下してのリーグ優勝。鳥山監督は「チーム力、組織力で勝ったと思う」とうなずいた。次に見据えるのは、昨年は4強で終わった明治神宮大会。今年こそ頂点に立ち、有終の美を飾る。(田中 健人)

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2022年10月25日のニュース