西日本短大付サヨナラ8強 殊勲打の多久「2年生の意地というか、負けていられないので良かった」

[ 2022年10月25日 06:00 ]

高校野球秋季九州大会   西日本短大付6―5鹿屋中央 ( 2022年10月24日    コザしんきん )

<西日本短大付・鹿屋中央>サヨナラ打を放った多久
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 1回戦4試合が行われた。西日本短大付(福岡1位)は鹿屋中央(鹿児島2位)に6―5でサヨナラ勝ちし、8強進出を決めた。9回に6番の多久将太捕手(2年)がサヨナラ打を放った。大会は来春の選抜出場校の選定で重要な参考資料となる。

 打球が三遊間を抜けると西日本短大付の多久は両手を広げ喜びを爆発させた。5―5の9回。1年生クリーンアップの3番・村上太一、5番・古賀海凪(みなぎ)の安打で1死一、三塁のチャンスにスライダーを捉え高校初のサヨナラ打。「2年生の意地というか、負けていられないので決められて良かったです」と話した。

 初回に3点を先制された。2回に同点に追いつき、7回に勝ち越したが8回に追いつかれる苦しい展開。それでも三塁ベンチは明るくよく声が出ていた。「矢印は常に上と(西村慎太郎)監督が言っている。下を向いている人が一人もいないように、頭の中に入れてやっています」と多久。ポジティブな雰囲気が勝利につながった。

 多久は今夏まで打撃力を買われ左翼で4番だったが、新チームから入学時と同じ捕手に再転向。西村監督は「コンバートして捕手に神経を使っているから」と配慮して6番に置いているが、勝負強さを発揮した。

 夏は21年に出場したが、選抜出場は87年を最後に遠ざかっている。西村監督は直後の同年4月に日本ハムの新庄監督とともに同校に入り汗を流した。春を“当確”にするためには準々決勝の海星戦が大一番。多久は「自分たちは神宮大会を目指している。いつも通り粘り強い野球がしたい」と優勝を狙って力強く意気込んだ。(杉浦 友樹)

 ◇多久 将太(たく・しょうた)2005年(平17)8月1日生まれ、熊本県玉名市出身の17歳。小4から玉名イーグルスで野球を始める。中学時代は玉名中の軟式でプレー。高校では1年秋からベンチ入り。好きな選手は巨人の小林。1メートル70、80キロ。右投げ右打ち。

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