オリ・由伸 パ初2年連続 沢村賞「やりがい感じます」 選考基準7項目のうち5項目クリア

[ 2022年10月25日 05:00 ]

2年連続で沢村賞を受賞し、色紙を手にガッツポーズを決めるオリックス・山本(球団提供)
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 沢村賞の選考委員会(堀内恒夫委員長)が24日、都内で開かれ、2年連続2度目の投手4冠に輝いたオリックス・山本由伸投手(24)が全会一致で選出された。昨年に続いての2年連続の受賞は17、18年の菅野(巨人)以来6人目で、パ・リーグでは初。7項目の選考基準のうち5項目をクリアしてパ・リーグ連覇に貢献した絶対エースは「素直にうれしく思います」などと喜びを語った。

 2年連続、投手最高の称号を手にした。沢村賞に選ばれたオリックスの山本は、誇らしげに胸を張った。

 「シーズンを通して一番いい成績を残した先発投手に贈られるイメージの賞なので、素直にうれしく思います。1年間を評価してくれるので、やりがいを感じます」

 2年連続受賞は17、18年の菅野(巨人)以来6人目で、パ・リーグでは初。昨年に続く全会一致での選出にもなった。今季は26試合15勝5敗、勝率・750、防御率1・68、奪三振205。最多勝、防御率、最多奪三振、勝率第1位の4部門を独占し、昨年同様、選考基準7項目のうち5項目をクリアした。基準を満たさなかった2項目のうち「200投球回以上」に関してはあと7だった。4完投は「完投10試合以上」に大きく届かなかったものの、6月18日西武戦でのノーヒットノーラン達成などが印象アップの材料となった。

 「一日一日を大切にして、真剣に練習、調整をして、毎試合必死に投げた結果だと思います」。山本がよく使う「素直」「謙虚」というフレーズが野球と向き合う根幹にある。「高校の時に監督に言われて、今でもすごく大切だと思っている。来年以降も、より高みを目指して、もっといい投手になるために、もっともっと野球と向き合いたい」。史上初となる2度目の「投手4冠」に2年連続で輝いても立ち止まることはない。若き24歳右腕は、さらなるレベルアップに挑戦していく。

 この日は、きょう25日に第3戦を迎える日本シリーズの次回登板について、言及はなかった。22日の初戦(神宮)で左脇腹の違和感のため、5回途中で緊急降板。翌23日は別メニューでノースロー調整だったが、チームには同行している。シリーズ終盤戦での再登板をファンも願っているはず。負傷の程度にもよるが、前回登板の球数64、慣れ親しんだ本拠地のマウンドという要素から、第5戦以降に先発する可能性はある。絶対エースは、肩書に「初の日本一」の追加を狙う。

 ◇山本 由伸(やまもと・よしのぶ)1998年(平10)8月17日生まれ、岡山県出身の24歳。宮崎・都城では甲子園出場なし。16年ドラフト4位でオリックス入り。19年に最優秀防御率、20年に最多奪三振のタイトル獲得。21年は球団新の15連勝を含む18勝を挙げて優勝に貢献しリーグMVP。22年は6月18日の西武戦でノーヒットノーランを達成するなど15勝し、2年連続で防御率、勝利数、勝率、奪三振の投手4冠に輝いた。21年東京五輪日本代表。1メートル78、80キロ。右投げ右打ち。

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