激痛ソフトB 首位攻防戦で今季12度目の零敗 藤本監督「金縛りにあっている」 4回には奇妙なミス

[ 2022年8月17日 04:45 ]

パ・リーグ   ソフトバンク0-2西武 ( 2022年8月16日    ベルーナD )

<西・ソ>8回まで0で抑えられ重苦しい雰囲気のソフトバンクベンチ(撮影・長久保 豊) 
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 2位のソフトバンクは16日、西武との首位攻防第1ラウンドに0―2で屈した。藤本博史監督(58)は今季12度目の零敗に「金縛りにあっている」と、再三の好機にあと一本がでない打線を嘆いた。先発の石川柊太投手(30)は森に痛恨の2ランを被弾。8回途中2失点の力投も、援護がなく7敗目となった。チームは2連敗で西武とのゲーム差は2・5に広がった。

 首位攻防第1ラウンドは西武より2本多い7安打も今季12度目の零封負け。試合後、藤本監督は「金縛り」と打線を総括した。初回、4回、6回、8回と得点圏に進めた走者が生還できなかった。低音ボイスで、お盆の時期にある真夏の怪談話のように拙攻を嘆いた。

 「4度、チャンスあったけど点にできなかったのは反省点。どんどん打ちにいけばいいのに“何とか還さないかん、還さないかん”とガチガチなって、金縛りにあっている気がする」

 生還できそうで、できない。所沢の悪夢だ。0―0の4回1死一塁の場面は実に奇妙だった。中村晃が右越えの大飛球を放ち、右翼手の愛斗は捕れずフェンス激突。はね返ったボールをうまくつかめず、中継プレーでもたついたが一塁走者・デスパイネは三塁ストップ。まさかの1死二、三塁となり後続の柳町、甲斐は凡退。指揮官は腕組みをしたまま首をかしげていた。

 「“ピンチの後にチャンスあり”って言うもんね。西武はその感覚」と指揮官の悪い予感は的中。直後の守り。4回無死一塁で先発の石川は1球に悲鳴を上げた。完封した7月3日の前回対戦で唯一の安打を許した森に、カウント1―1から甲斐のミットは外角を要求。144キロ直球はなぜか真ん中に入り、打球は右翼スタンドに消えた。

 石川は2連勝中だった西武戦で今季初失点。7回2/3、5安打2失点と力投したが、打線は最後まで援護なし。7敗目に「打たれてしまった1球は、しっかり意識を持って投げたボールなので後悔はありません」とコメントした。

 藤本監督は首位攻防戦の残る2試合で、打線の金縛りを振り払うべくハッパをかけた。「ずっとスタメンで出ている選手に一本が出ない。取れるところで点を取らないと」。西武とのゲーム差は2・5に広がった。今日先発のレイがまずゲームメークし、打者の“零(れい)現象”を何とか止めたい。(井上 満夫)

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2022年8月17日のニュース