九州学院・村上慶太が甲子園初打点「すごくいい状態」 兄・宗隆の「ナイバッチ」メッセージに一発回答

[ 2022年8月17日 04:08 ]

第104回全国高校野球選手権大会第11日・3回戦   九州学院4-0国学院栃木 ( 2022年8月16日    甲子園 )

<九州学院・国学院栃木>初回、先制適時打を放ち雄叫びを上げる九州学院・村上慶(撮影・藤山 由理)
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 九州学院(熊本)が国学院栃木に4―0で快勝し、10年以来12年ぶりの8強進出を果たした。4番・村上慶太内野手(3年)が初回に先制の中前適時打を放ち、甲子園初打点をマーク。ヤクルト・村上宗隆内野手(22)を兄に持つ主砲が勢いづけ、2年生エースの直江新(あらた)投手が4安打完封勝利を挙げた。九州勢最後のとりでは、18日の準々決勝で聖光学院(福島)と激突する。

 12年ぶり8強の立役者は九州学院4番・村上慶太だった。初回2死二塁、直球を中前へ先制の適時打。今大会初打点が決勝打となり「先制点を取って(先発の)直江を楽にさせてあげようと思った」と振り返った。

 帝京五との初戦では三塁打、二塁打と2長打を放つ活躍で、チームは19安打14得点で圧勝。打点はなかったものの「(勝てたので)自分の中であんまり考えることはなかった。いい状態で入れた」という。この日は最初の得点機で役割を果たし、ナインを乗せた。2回戦後に兄のヤクルト・村上から届いた「ナイバッチ。次の試合も頑張れ」とのメッセージも力に変えた。相手に警戒されながら2試合で8打数3安打。「調子はすごくいい状態」と自己分析した。

 そんな頼もしさの半面、グラウンドを離れると3兄弟の末っ子らしい一面も。エースの直江新は「日常生活では頼りないんですけど」と笑顔で証言する。「ホテルの生活で部屋に自分を呼んで“1人でいるのが嫌”みたいに言っていました」と寂しがり屋な素顔を明かした。

 負ければ九州勢は3回戦で全滅の危機だったが、最後のとりでを守った。あす18日には九州学院が63年、10年と過去はね返されてきた準々決勝に挑む。理想の4番像を「チャンスで打てるバッター」と挙げる村上慶が、新たな歴史をつくる。(杉浦 友樹)

 ◇村上 慶太(むらかみ・けいた)2004年(平16)11月11日生まれ、熊本市出身の17歳。託麻南小4から軟式野球を始める。中学時代は熊本東リトルシニアに在籍。高校では1年秋からベンチ入りした。高校通算本塁打は6本。50メートル走6秒24。遠投96メートル。超えたい選手は兄のヤクルト・村上。憧れの選手はエンゼルス・大谷。1メートル90、94キロ。右投げ左打ち。

《2年生エース直江は完封「自分の力を発揮できた」》
 2年生エースの直江新(あらた)が4安打完封勝利を挙げた。2年生の完封は昨夏の上山颯太(三重)以来。「全部の変化球でカウントが取れた。自分の力を発揮できた」。帝京五との初戦は7回4失点。右腕は「取り返す気持ち」と燃えていた。140キロ前後の直球とカーブ、スライダーなどを駆使し、27アウト中、1犠打を含む16個をゴロアウトで奪った。最大のピンチだった8回1死一、三塁も空振り三振と一ゴロでしのいだ。次の1勝に向け、「今日のような投球ができれば打たれることはないと思う」と力強かった。

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