毎日洗濯機5台と格闘「人間的に成長できました」 二松学舎大付・小形琉玖君は悔いなしの高校野球生活

[ 2022年8月17日 04:05 ]

第104回全国高校野球選手権大会第11日・3回戦   二松学舎大付0―4大阪桐蔭 ( 2022年8月16日    甲子園 )

二松学舎大付・小形琉玖(りゅうく)くん
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 【いっちーの届け夏エール】二松学舎大付の小形琉玖君(りゅうく=3年)は合宿所の責任者です。約60人の団体生活を取り仕切っています。「柔軟剤を多めに入れるのがポイントです!」。毎日洗濯機5台を駆使して、全員のユニホームを洗うのも大事な仕事。「いつもまとめてくれています」。チームメートも太鼓判を押す統率力は小学生時代からありました。

 DeNAベイスターズジュニア時代の小学6年時には主将に立候補。12球団トーナメント初優勝に導きました。中学3年時には西東京選抜で主将。高校でも主力を目指していましたが、結果を残せずにいました。「レベルが高く実力が足りなかった」。チャンスは3年春の都大会。初めて背番号5を付けて、初戦の実践学園戦で代打として出場しました。仲間の声援を受けて向かった高校唯一の打席は捕邪飛。「思い出の打席」になりました。

 今大会はサポート役として同行し、道具の管理役も担っていました。「次も打てますように」。そう思いを込めてバットを磨きました。「周りを見て動けるようになり、人間的に成長できました。後悔はないです」。最後の夏、甲子園のアルプス席で野球生活を終えた小形君はすがすがしい表情でした。

 ◇市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー兼ピラティスインストラクター。山口朝日放送時代に高校野球の実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」を受賞。昨年からは早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に在学し、野球選手の障害予防について研究中。

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2022年8月17日のニュース