エンゼルス・大谷 休養打診も志願の出場で1安打 今季初フリー打撃では140メートル特大弾

[ 2022年4月28日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス4-1ガーディアンズ ( 2022年4月26日    アナハイム )

フリー打撃を終え引き揚げる大谷(撮影・光山 貴大)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)が26日(日本時間27日)、ガーディアンズ戦に「2番・DH」で出場。4打数1安打1得点も、41打席ノーアーチとなった。試合前にはレギュラーシーズンでは昨季開幕戦以来となる屋外フリー打撃を解禁。33スイングで柵越え15本を放った異例の調整に表れた、復調の兆しを大谷担当9年目の柳原直之記者(36)が分析した。

 観客を迎える前の打撃練習で、叫び声が響いた。ケージ裏で見守った19年打点王のレンドンが「オー、ノー!!」。大谷の最後の33スイング目は、中堅にある球場名物の岩山「ロックパイル」右横の芝生エリア最上段に着弾した。推定飛距離140メートルの超特大弾だった。

 27日(日本時間28日)の先発登板もあり、この日は休養の可能性もあった。だが、ジョー・マドン監督と話し合い、18試合連続出場を決断。投球練習も行った上で、レギュラーシーズンでは約1年ぶりの屋外フリー打撃を実施した。試合前まで打率.211、3本塁打、9打点。本来の打撃が影を潜める中で選択した変化に、復調への兆しがあった。

 (1)飛距離 最終スイングだけでなく、31スイング目も「ロックパイル」上部への推定140メートル弾とコンスタントに特大弾を飛ばした。これまで屋内調整の理由を「外で打つともっと飛ばしたいとなり、余分な動きが出てくる」としていた大谷。今回は力感のないスイングでも鋭い打球を飛ばすことや、スイングと打球のズレの修正などを再確認したようだ。

 (2)角度 打球を上げようと腕に力が入るとラインドライブがかかり、逆に打球が上がらない。この日は高々と舞い上がる打球が多かった。24~26スイング目は中堅から右方向に3連発。屋外で打つことで、打球角度の確認も行った。

 (3)打球方向 今季の3本塁打は全て右方向。さらに全打球の44.7%が右翼方向と、強引に引っ張る打撃が目立っていた。フリー打撃では逆方向へもまんべんなく打った。13、23スイング目は左翼への柵越え。ボールを体の前に引きつけて打つ、本来の形が戻りつつある。

 試合では5回に鋭い打球で2試合ぶりとなる中前打。9試合本塁打なしだが、指揮官も「彼は今年も打つ。予言するよ」とあらためて強調。完全復活は近いとみている。(柳原 直之)

 《昨年の欠場3日のみ》開幕からチームの全18試合に唯一出場している大谷。昨年は「二刀流」の投打同時出場が20試合で、投手のみの出場が3試合。162試合中158試合に出場し、欠場は4試合だった。欠場のうち1試合は5月20日のツインズ戦のダブルヘッダー第1試合で、試合が行われた日に休んだのは3日のみ。昨年MLBで全試合出場はメリーフィールド(ロイヤルズ)、セミエン(ブルージェイズ、現レンジャーズ)の2人だけ。158試合以上出場は18選手で、1球団あたり0・6人しかいない計算となる。

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