ギータ神話ストップもソフトB・藤本監督が“親心” 杉山続投で山川ともう一丁「何かつかんでほしい」

[ 2022年4月28日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク2-8西武 ( 2022年4月27日    ペイペイD )

<ソ・西>4回2死一塁、オグレディに右越え2ランを打たれガックリの杉山(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクは27日、西武に2―8で完敗し連勝が3でストップした。首位の楽天が引き分け、ゲーム差は1に広がった。先発の杉山一樹投手(24)が2被弾を含む5回8安打6失点と炎上。中村晃内野手(32)が8回に右翼ポール直撃の1号ソロで特典の「マルタイ棒ラーメン1年分」を獲得するなど奮闘したが、大量失点が響いた。柳田悠岐主将(33)の今季出場試合全勝は「9」で止まった。

 杉山が序盤に大量点を献上し、連勝は3で止まった。それでも試合後の藤本監督は先発復帰した右腕を責めなかった。やり返した後の降板に、前回からの成長を感じ取っていた。

 「コントロールのところ、少し成長したかな。強い球を持っているから、もっと大胆に次回いってくれたら」

 前回3月27日の日本ハム戦では3―0の4回から自滅。3四球が絡んで4回1/3で4失点したが、この日は流れのない場面での2四球にとどめたことを前向きに捉えた。5回まで毎回の8安打6失点。初回1死から山川に3ラン、4回2死でオグレディに2ランを被弾。「試合をつくることができなかった。ふがいない投球をして野手の方、中継ぎの方に申し訳ない」と杉山は猛省した。

 それでも4回6失点の時点で交代させず、5回続投の試練を与えた。「これからの選手やから何かつかんでほしいと。山川に“目いっぱい、いってみい”ということで。球はいいんですから」。初回は直球で被弾し、3回先頭では変化球を二塁打された主砲を、5回には直球で捕邪飛に斬った。

 打線は2桁10安打を放ったが相手先発・松本に適時打は中村晃の1本のみ。2、4回ともに1死一、二塁の好機で無得点と決定打を欠いた。「あと1本。打線にならなかったね。もう少し、つながりある形。そこだけやね」。これで松本には20年11月1日から5連敗。それでも、野手に対しても責めることはしなかった。

 復帰して2戦目で“柳田不敗神話”も崩れた。主将は出場9試合で全勝だったが、初黒星。「10割男ですか。いつかは黒星付くわけやから、全然」と気にもしなかった。選手がもがく姿に一喜一憂せず、おおらかに包み込んだ指揮官。今日のカード3戦目で、2カード連続の勝ち越しを狙う。(井上 満夫)

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2022年4月28日のニュース