日本ハム・梅林 プロ初スタメンで待望初安打 記念球は「両親に贈りたい」

[ 2022年4月28日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム2-4オリックス ( 2022年4月27日    東京D )

<日・オ>3回、梅林が安打を放つ(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 プロ初先発の日本ハム3年目捕手・梅林が「本当に勝負を懸けていた」という9回無死一、二塁。2日連続の同じ状況でのバントシフトでのプレーを巡って勝敗が決し、チームは今季3度目の4連敗で借金が今季ワーストの10に膨らんだ。

 9回は6番手・堀が四球と安打で無死一、二塁のピンチを招いた。西野が三塁側へバントを転がし、梅林は「もしセーフでもまだ満塁で守りやすい」と三塁を指示。堀も一度は三塁へ投げようとしたが際どいタイミングだったため、体を反転させて一塁へ送球した。梅林は「投手は自分の投げるタイミングや(ボールを)握れる、握れないもある」としたが、二、三塁とピンチが広がり、紅林、吉田正に連続適時打を許して試合が決まった。

 26日の同戦でも延長10回無死一、二塁で北山がバントシフトでチャージして、清宮が不在となった一塁へけん制。それぞれ走者が進み、救援した3番手の堀が満塁から吉田正に決勝打を許していた。

 打撃ではプロ4試合、通算3打席目で待望の初安打が飛び出した。3回先頭で宮城から左前打。ベンチに転がってきた記念球は新庄監督が受け取ったが、梅林は「サインを見ていたので、誰が取ったかも分からなかった」と初々しく言った。今川の同点2ランを呼び込む一打だった。

 中国地区大学リーグ2部の広島文化学園大時代は、野球道具の購入費用に充てるため、2つのバイトを掛け持ちしてプロ入りの夢をかなえた苦労人。「同期がどんどん活躍していく中、やっと1軍に上がれた。率直に凄くうれしい。(記念球は)両親に贈りたい」。初安打の喜びも、マスクを1試合かぶって敗れた悔しさも、正捕手争いの糧にする。(東尾 洋樹)

続きを表示

2022年4月28日のニュース