巨人・山崎伊織「本当にしんどい時間も」 右肘手術乗り越え、待望プロ1勝「うれしいです、すごく」

[ 2022年4月28日 21:21 ]

セ・リーグ   巨人7―0DeNA ( 2022年4月28日    横浜 )

<D・巨>ウイニングボールを手に笑顔の山崎伊 (撮影・白鳥 佳樹)
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 巨人の2年目右腕・山崎伊織投手(23)がDeNA戦(横浜)で6回3安打無失点と好投。プロ4度目の登板、3度目の先発マウンドで待望のプロ初勝利を挙げた。

 巨人投手のプロ初勝利は3年目右腕・堀田賢慎(20)、2年目右腕・戸田懐生(21)、ドラフト3位右腕・赤星優志(22)、ドラフト1位右腕・大勢(22)、2年目右腕・平内龍太(23)に続いて今季6人目。同一シーズン6人目のプロ初勝利は、巨人では2012年以来10年ぶりの快挙となった。

 山崎伊は明石商、東海大を経て2020年ドラフト2位で巨人に入団した。プロ入りする前の同年6月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた影響でルーキーイヤーの21年は登板がなかったが、プロ2年目の今季は開幕ローテーション入り。2度の2軍調整を経て戻ってきたマウンドで躍動した。2回の無死二塁を無失点で切り抜けると、あとはスイスイと6回まで散発3安打無失点。変化球を主体に見事な95球だった。

 東海大の先輩でもある原辰徳監督(63)に労われた後で敵地でのヒーローインタビューに臨んだ山崎伊は「うれしいです、すごく」と第一声。「2回、開幕から先発させていただいたんですが、思ったような結果が出ず。1度2軍のほうで調整させていただいて、先発をもう1度させていただいたんで、なんとか抑えられるように、絶対抑えようと思って頑張って投げました」と一言ひとことかみ締めるように口にした。

 開幕2戦目となった3月26日の中日戦(東京D)でプロ初登板初先発して6回4安打3失点(自責2)も初勝利ならず。2度目の先発となった4月2日の阪神戦(東京D)では初回に2失点するなど4回途中7安打3失点で降板し、翌3日に出場選手登録抹消となった。15日に再登録され、16日の阪神戦(甲子園)ではプロ初のリリーフ登板。2回を無安打無失点に抑える好投を見せ、17日には次回の1軍先発を目標に再び登録抹消。この日の試合前に登録された。

 「本当にこの2週間という時間を有意義に過ごせた中で、まっすぐの出力であったり、制球力、そういうところを本当にしっかり意識してやってきたんで。本当に初回から点を取っていただいて、岸田さんにいいリードで引っ張ってもらって、テンポ良く投げれたんで良かったと思います」と山崎伊。試合中に桑田真澄投手チーフコーチ(54)から助言を受けながらのマウンドだったが「今年のテーマであるテンポっていうところと、カウント球、勝負球ってところをしっかり投げるっていうところで。あとは低く。低めをしっかり意識して投げていこうということで、はい」と振り返った。

 そして、家族が球場に駆けつけてきているかどうか問われると「いや、来てないと思います」。カメラを通じて家族へのメッセージを求められると「本当に手術して、ここまで本当にしんどい時間もありましたが、初勝利することができて。いろんな人に支えていただいたと思うので、もっともっとチームの勝利に貢献できるように頑張っていきます。ありがとうございました」と冷静な声で締めくくった。

 【山崎伊織の全登板】

3月26日 中日戦(東京D) 6回4安打3失点 MAX148キロ
4月 2日 阪神戦(東京D) 3回2/3、7安打3失点 MAX146キロ
4月16日 阪神戦(甲子園) 2回0安打0失点 MAX148キロ
4月28日 DeNA戦(横浜)  6回3安打0失点 MAX149キロ

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