オリックス・由伸 同僚宮城に並んだパ最多タイ8勝目!これぞエースの投球「登板試合は全部勝てるように」

[ 2021年7月3日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス5-3西武 ( 2021年7月2日    メットライフD )

<西・オ13>ファンに手を振るオリックス・山本(撮影・尾崎 有希)
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 オリックス・山本由伸投手(22)が2日の西武戦に先発し、7回2失点でリーグトップタイとなる自己最多8勝目を挙げた。自身初の5連勝。打線も4番・杉本裕太郎外野手(30)が決勝のリーグトップタイ18号2ランを放つなど3安打4打点と大暴れだ。エースとラオウの活躍で1分けを挟んで3連勝。14年以来7年ぶりの貯金9とし、首位をがっちりキープした。

 エースであることを証明するマウンドだった。相手先発・佐々木が3球で危険球退場。自身もハプニングを起こした。初回2死。森への4球目153キロ直球を、捕手・伏見の左腕にぶつけた。「カーブのサインが直球に見えちゃって。反省。申し訳なかった」。その森には粘られて四球。不穏な空気が漂う敵地で、それでも山本は冷静だった。

 「ブレないように。いつも以上に集中して丁寧に入りました」

 初回2死一塁。その状況で中村を迎えても動じない。カウント2―2からの5球目、外角スライダーで見逃し三振。波に乗った。150キロ超の直球と、ほぼ同速のカットボールにフォーク、120キロ台のカーブで緩急を操り、西武打線を7回5安打2失点。自身初の5連勝で、宮城に並ぶリーグトップ8勝目は自己最多タイだ。115奪三振は単独トップ。防御率1・94は宮城に譲るも、同2位で“投手3冠”が十分、手が届く存在となった。

 東京五輪に挑む侍ジャパンに内定。先発でも中継ぎでも、いずれにしろ重要局面での起用が期待されるジョーカーだ。この日は、同じく代表入りが内定している巨人・菅野が出場選手登録を抹消。不振続きで状態が不安視される中で、この抜群の安定感は頼もしい。

 右腕に3連勝へ導かれたチームは、14年シーズン終了時点の貯金18以来7年ぶりの貯金9。「最近、僕が投げる試合で杉本さんが打ってくれるので助かっています。登板数分、(白星を)伸ばしたい。登板する試合は全部、勝てるようにしたいです」と山本。オリックスのエースがすさまじい存在感を放っている。(湯澤 涼)

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