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口の中で踊る!!アマダイ 舞いごは~ん!! 京都ではグジ=アマダイの炊き込みご飯

[ 2021年12月7日 07:20 ]

40センチに1センチ足りない残念な39センチ
Photo By スポニチ

 【一釣一品 食べま専科】グジ飯を食す。うん、アマダイの炊き込みご飯のことネ。ゴーマル(50センチ)は至難の業、運もある。せめて40超えを、の下心と共に平塚・庄三郎丸へ。(スポニチAPC 町田 孟)

 ホント、色っぽい。毎度感じるんだが、とろーんとしたあの目つき。誘っているよねえ。30センチを超えるとぽってりした姿態が一層艶やかでゾクゾクする。でもね、こちらにその実力がなければそっぽ向かれちゃう。

 あの太郎(浦島)さんが乙姫さまからタイやヒラメの接待を受けふ抜けにされたおとぎ話。タイってのは実はアマダイだったんじぁあなかろうか。実際こぶ締めにしたらねちっこいのなんの。

 【釣戦】水深70メートルから100メートル超えまで場所を変えて攻めていく。仕掛けは幹、枝(30センチ)共3号で長さ2メートル。

 肝心なのはタナだ。「基本は1メートル。潮の流れによって調整してください」後藤久船長=写真=のアドバイスを基に、後は想像力勝負になる。「餌取りもいるし、こまめに餌の点検を」。悠然と、かつ細心に。

 目標には1センチ届かなかったもののグラマーを確保。上々としよう。途中ゴーマルを上げた人を観察した。なんとタナを2メートル切って置き竿だ。ドラグは緩め。潮の流れで船が浅い方へ移動する。その間にドンピシャリのタナを通過。これって応用問題の解答の一つということか。

 【クッキング】ここからは太郎さんの敵討ち?骨までしゃぶりつくしてやるんだ。25センチクラスなら3、4匹3枚に。頭を含めてアラは塩を振って15分ほどしたら熱湯をかけ、水で汚れやウロコの残りを掃除。鍋に昆布(途中で取り出す)を入れ弱火でコトコト煮出す。塩だけで味を調整する。好みで薄口しょうゆを少々。アクを丁寧に取り30分もしたら冷水へ。このダシでご飯を炊く。

 本体の方は老眼鏡をかけてでも小骨を処理すること。軽く塩をして汗をかいたら拭き取り釜の中へ。土鍋でもいいナ。炊き上がれば身をほぐしながらかき混ぜる。茶碗に盛り付けて万能ねぎを散らしてムフフ、グジ飯。

 家人いわく。「口の中が京都!」。オッ珍しく気の利いた一言。
旅行のおねだりかい。

 ○…佐々木蔵さん(46=葛飾区)・英美さん夫婦。旦那が電動リールなのに奥さんは手巻きだ。ちょっと違うんじゃ?「いえ、この方が釣った感があるので」。英美さん自ら望んだスタイルだ。3年前、磯で釣りを初体験。その際29センチのカワハギをゲット。「引きが忘れられなくて」細腕に磨きをかけている最中だ。蔵さんは頭にカメラをつけてYouTube撮影に必死。「週末釣りのゲルシー」のタイトルで動画をアップしている。フォロワーは「300人前後」。ウーンもう一息。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、平塚・庄三郎丸=(電)0463(21)1012。出船は午前6時半。乗合料金1万円(餌のオキアミ付き)。

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