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厳寒期迎え大型&良型石物連発 60センチのクチジロ来たぁ

[ 2024年2月14日 05:30 ]

短時間ながら良型クチジロを2匹釣り上げた
Photo By 提供写真

 厳寒期を迎え、鹿児島県・屋久島では磯底物が好調だ。天気は安定しないが、2月初旬、目まぐるしく移り変わる天候の合間を見計らって竿を出してみた。低気圧通過のシケ後というタイミングの中で大型石物が連発した。 (スポニチAPC・木村 俊一)

 前日に低気圧が前線を引っ張りながら通過。雨と強風で竿を出す場所がなかったが風が北西に変わる予報が出ている。「高い釣り場なら何とかやれる」と踏んで早朝、高平の地磯へ降りてみることにした。ここは少し奥まっているのと釣り座が高いところ。

 夜明けと同時に釣り場へ出る。用意した餌はシラガウニ。ウニの芯を3個掛けにして釣りを開始する。狙うタナはリールのカウンター20のところだ。すり鉢のような感じのところの底の部分だ。ウニの殻を小さく刻んだものとウニミンチを混ぜたものをミックスして、ヒシャクで竿先へまく。

 天気予報では午前9時ごろから雨になるはずだ。海もシケてくる予報なので2時間余りの短時間勝負になる。1時間ほどは餌取りも少ない状況だ。地元の釣り師が降りてきたころから、竿先にアタリが出る。「頼む、舞い込んでくれ。時間がない」と祈る気持ちだ。

 初のアタリなのに用心深く、竿先を押さえ込んだり、フワッと浮かせたりしている。ジッと我慢しているとドカーンと竿が引き込まれる。同時にリールのドラッグが滑ってジリジリと道糸が引き出される。道糸を押さえて思いきり合わせを入れる。ズシンとくるいい重量感だ。「これは型物」と直感。強烈に走り回るのを両手で竿を支えながらじわじわと浮かせる。横のサラシ場に浮いてきた。寄せ波に乗せて一気に引きずり上げる。

 58センチの良型クチジロ(老成したイシガキダイのオスで口の周囲が白化した個体)だった。魚をストリンガーにつないで、すぐに仕掛けを入れる。同じ20メートルですぐに当たってきた。ところが食い込まずに餌を取られてしまう。「早く掛けなければ時間がない」と気がせく。

 次は手持ち竿で応戦することにした。魚の動きについていくように竿先を送り込む。こいつもズドーンと走ると同時に道糸が滑って出ていく。

 強烈な締め込みを何度もかわして海面に浮かせる。これもいい型だ。魚体を確認しているので、無理をせず慎重に寄せ波を待つ。大きな波が来たところで素早く上げる。魚を磯上に上げてホッとする。60センチのクチジロだった。型物が連発したのでもうこれで十分に満足、と納竿することにした。

 タックルを収納したころに雨がザーッと降ってきた。いいタイミングで納竿できた。屋久島の石物はまだまだ好釣が続きそうな気配だった。

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