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桜色マダイ前線2・2キロ “百魚の王”4キロ級のウワサ聞きつけ 勝山沖・庄幸丸

[ 2024年3月28日 04:30 ]

ピンク色の魚体が美しい“百魚の王”マダイを仕留めた植田さん。連続ヒットはうらやましい          
Photo By スポニチ

 【釣り新鮮便】桜前線に合わせたように、釣り人のボルテージが上昇するターゲットがマダイだ。“百魚の王”の異名を持ち、一度は釣ってみたくなる。千葉県勝山沖ではすでに4キロ級の良型が上がっていると聞き、勝山・庄幸丸に足を運んだ。(バリバスフィールドスタッフ・後藤 賢治)

 北東の風が吹くあいにくの天気予報となり、心配していたところ「勝山は鋸山があるおかげで、北東の風には強い釣り場です」と庄幸丸・庄司剛船長の言葉にひと安心、午前6時に出船となった。ポイントの勝山沖まではゆっくり走っても10分いかないほどの近さで、あっという間に「はい、どうぞ海面から25メートル」と開始の合図となった。

 仕掛けは道糸がオマツリや擦れに強いバリバス「クラウン船PE X8」3号を巻き、ハリスは同「船ハリス」6号6メートル+4号4メートルのテーパータイプの計10メートル、ハリは10号をセット。開始から20分ほどで本命の当たりがきた。右舷ミヨシ近くを陣取っていた釣友の埼玉県入間市・吉田稔さん(67)の竿が満月状態に曲がった。庄司船長が差し出した玉網に収まったのは、1・8キロのマダイ。ピンク色に輝くキレイな魚体の一匹だった。

 港からこんな近い所にマダイがいるのかと驚く間もなく、今度は東京都新宿区の植田俊之さん(43)と筆者の竿に同時にヒットした。マダイの当たりはそう頻繁にくることはない。慎重に、慎重に…5メートルほど上げたところで痛恨のバラシ。ハリ掛かりが甘かった。では植田さんは?と目を向けると、竿が満月状態でマダイであることを確信。上がってきたのは2・2キロで、すぐに仕掛けを落とし誘い上げると連続でヒットした。1キロ級を追加し大満足の様子だった。

 その後は潮が止まり、当たりが遠くなったためポイントを移動。「タナは海面から80メートル」(庄司船長)。すると植田さんと、右舷ミヨシにいた千葉県佐倉市の鈴木努さん(59)がダブルでヒット。植田さんはバラシてしまったが、鈴木さんは500グラム級を仕留めた。庄司船長は「せっかく食わせたんだから、巻き上げる時にテンションを変えるとバレるよ」。一匹を仕留めるには同じテンションで上げてくることがコツだと教えてくれた。

 さらに場所を移動し25メートルラインを攻めたが、今度はフグの猛攻に遭遇。あえなく納竿となった。乗っ込みまではまだ少し時間はかかりそうだが、スイッチオンの時季は目前に迫っている。庄司船長は「水温がまだ低く、マダイとメダイが同じタナにいるくらいですから。ただ今年はマダイ釣りの良い年だと思いますよ」とニンマリ。桜が満開になったらマダイに合いに行こう。リベンジを誓った。

 ≪うま味と苦み、相性抜群≫吉田さんから頂いたマダイの調理を埼玉県入間市「居酒屋ふくろう」の大将・小松貴行さんにお願いした。オススメは「春マダイと菜の花のハーモニー」。(1)マダイを三枚におろし、皮側と身側の両面を軽くバーナーであぶり、そぎ切りにする(2)少量の塩を入れた湯で菜の花をゆでた後、冷水に入れてしめて好みの大きさにカット(3)種を取った梅干し2~4個をつぶしたもの、バルサミコ酢小さじ1/2、砂糖同2、しょう油少量、お好みの量のオリーブオイルをよく混ぜドレッシングを作る(4)(1)(2)に(3)をあえて皿に盛り付ければ完成。店内にいたお客さんに試食品を出したところ「梅のサッパリ感とマダイの歯ごたえとうま味が、菜の花のかすかな苦みと相まって最高」と絶賛だった。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、勝山・庄幸丸=(電)0470(55)3005。集合時間は午前5時、出船は同6時。乗合料金はコマセ3キロ・氷付きで1万2000円。インターネット割引あり。

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