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イサキ先取り 旬の初夏待たずに伊豆へ 伊東・加納丸

[ 2024年3月22日 04:30 ]

良型イサキを上げた中山さん
Photo By スポニチ

 【ココが一番!】静岡県東伊豆の伊東沖でイサキを狙った。初夏が旬の魚。少し早いかなと思いつつも、投入の都度ハズレなしの好スタート。身厚で体高があり脂ノリノリだ。伊東・加納丸で小気味良い引きを楽しんだ。(スポニチAPC・林 悠二)

 伊豆方面でいち早くイサキを狙い始めた加納丸。竿頭で30匹前後と、釣果は上々。型の良さが人気でファンは多い。

 周囲がまだ暗い午前5時に乗船。右左舷3人ずつと釣座はゆったりだ。

 「タナは40メートル!」。釣り場は真沖。イサキはタナを釣れの格言があり、タナ取りが決め手となる。

 「水面からのタナを指示します。タナ下5メートルまで仕掛けを送り、1メートルごとにコマセを振り出しながら上げタナで待つ」――マイクで丁寧にレクチャーする加納隆船長。「コマセが出ていない人は当たりませんよ」と加えた。

 ビシ80号、ハリス3号×6メートル、3本バリ。餌、コマセ共にオキアミ。

 指示ダナで待つこと10秒、早くも竿先が海面に吸い込まれる鋭い当たりが襲う。今季の初イサキは30センチ級の良型だ。次いで再び同サイズがきた。

 空ビシなしのヒット率100%。朝方の1時間でツ抜け(10匹超)を達成。どれもズシリと重い良型ぞろいだ。良い滑り出しに余裕が出る。右舷側の2人組も順調だ。

 「イサキが食べたくなると、よく来ます」とは神奈川県平塚市の藤川英隆さん(51=公務員)。釣り上げた魚を素早く血抜きして水氷のクーラーへ。その隣で「今のところ誘わず、静かに待った方が食いますね」と、食いのパターンを職場上司(藤川さん)に伝えるのは、同市の中山紘一さん(42)。

 「抱卵前は腹に脂を蓄え格別のうまさ」。刺し身や塩焼き以外、カルパッチョ、ナメロウ、天ぷら…おいしい食べ方を披露してくれた。共にかなりなグルメのようだ。

 この勢いなら結構イケそうと思ったが、その後は潮が利かず当たりも渋め。朝方の食いがウソのよう。そんな中でも、11時納竿までに25~33センチを10匹追加できた。

 ≪メジナも引き◎≫「リールが巻けない!」。左舷で竿を大きくしならせたのは静岡県沼津市の亀谷尊司さん(69)。このエリアでは多彩なゲストが上がって油断できない。前日は3号のハリスで、3・2キロのホウキハタが出ている。マダイかハタか?…水面に現れたのは良型のメジナ。日頃はマダイ専門の亀谷さん「良い引きでした」と目を細めた。

 ≪28匹“仕入れた”≫後半の食い渋りをよそに、順調だったのは静岡県伊豆の国市の山田卓也さん(69)だ。割烹(かっぽう)店を営み、週一ペースで“仕入れ部長”に。「オキアミ餌の頭だけ残るのは、食い渋り時の特徴」。その対策は→「竿先を上下に誘ううちに重みが出る。この違和感が合わせ時」とコツを伝授してくれた。28匹でこの日の竿頭に。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、伊東・加納丸=(電)0557(37)0681。乗合は午前5時集合、料金はコマセ・氷付き1万2000円。4月から4時半集合。午後船あり、共に予約制。

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