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活性高い魚とフライでファイト 養殖魚とは思えない美しい魚体 ヒレピン驚きマス

[ 2024年3月3日 04:30 ]

三上さんは今年2ポンドラインで日本記録狙いをもくろんでいるため、練習で参加。美しい魚を連発していた
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】2月末の3連休初日。早朝はみぞれが降る中、神奈川県開成町の「開成水辺フォレストスプリングス」でフライフィッシングのセミナーを行いました。

 この日はほぼ貸し切り状態でした。参加者の誰もがしめしめと思ったことでしょう。案の定、開始早々に下畑剣一郎さんが3連発。しかし全部バラしてしまうという悲劇が起こると同時に、それまで水面への反応が良かったのに沈黙しました。朝の好活性がなくなってしまったのです。

 開成では昨夏から3つあるポンドを1つに絞り営業していて、そのためか水の流れが良く、透明度も高くなりました。そこでキャッチ&リリースされている魚の目が非常に良くなっている気がしました。今回2ポンドテストラインで日本ゲームフィッシュ協会(JGFA)日本記録狙いの練習をすると言っていた三上隼平さんは、見事なセットフックの後、魚を走らせ、リールを逆転させ、ジャンプをかわし良いファイトを見せてくれました。その魚体を見てびっくり、養殖魚とは思えないほどのヒレピンな美しい魚体でした。

 2ポンドは0.6号。それまでみんな0.8号や1号のティペットを使っていたので三上さんに倣い、0.6号にすると掛かり始めました。やはり糸を見破られていたのでしょう。同じ0.6号でもフロロの高級ハリスは1キロ以上の強度があるので、楽勝でファイトできるのかと思いきや、細糸で大物に慣れていない参加者はラインブレークが続出。

 午前11時のペレットタイムには、すさまじい勢いでマスたちが水面に湧き上がったので、魚の活性がいいことは確かでした。みんなの釣果が安定したかと思われた頃、筆者も釣りを開始しましたが魚は手ごわく25センチぐらいのニジマス1匹で午前中を終えました。ヒットはあってもノーキャッチの方が2人いました。

 午後は有志がオプションの巨大魚釣り。許可を得てファーストポンドに残されている、コイやソウギョを狙いましたが、ソウギョはノーヒット、コイは下畑さんが掛けた1匹だけ。しかしこれが超大型でした。76センチで約8キロという彼の自己最高記録を更新しました。

 午前中ノーフィッシュだったベテランの中村竜也さんは考え方を変え、ペレットにこだわらずユスリカにライズする魚を狙い、フライのサイズを小さくして釣果を得ました。ペレットにそっくりなフローティングのグローバグを試してみました。それでも魚は見破り、浮いているフライの横で水しぶきが上がっても水面直下で反転しているだけ。食いつかない状態が続きましたが、それでも反応があればドキドキします。

 キャストを繰り返しているとたまに食いつく魚もいたのでこれまでと違った刺激を味わえました。親子で参加した小林弓彦さん、弓絃くん(6)も掛かれば素晴らしいファイトの魚を楽しんでいました。(東京海洋大学元客員教授)

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