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冷たいヤマセが吹くも風雲急 クロダイ40センチ

[ 2021年9月22日 07:10 ]

食い渋りの中、見事に本命を釣り上げた荒関さん
Photo By スポニチ

 【磯リポート】青森県の夏泊半島浦田漁港でクロダイを狙った。津軽特有の冷たい風「ヤマセ」に苦労させられたが、仲間が貴重な1匹を釣り上げてくれた。(スポニチAPC・小林 純平)

 青森市の荒関達夫さん(55=団体職員)が、平内町の浦田漁港に案内してくれた。

 筆者は、これまで浅虫温泉周辺までは何度か釣行したことはあるが、浦田漁港は初めてのフィールドである。

 堤防の沖向きに釣り座を決めた。水深は9メートル前後で薄濁りが入っている。雰囲気だけはいい。ちょっと気になるのは時たま吹き付けるヤマセ。強いと半袖でも肌寒く感じる。

 ベタ底にタナを調整しての1投目、付け餌はオキアミ。タナでなじむとほぼ同時にウキが勢いよく消し込んだ。ロッドを軽くお辞儀させて釣れ上がったのは15センチにも満たないマダイの稚魚、通称「チャリコ」であった。

 沖にあるホタテ貝の養殖カゴには、相当のマダイが付いているという。その影響だと思うが、とにかくチャリコが止まる気配がない。練り餌のマルキユー「食い渋りイエロー」や同「高集魚レッド」にしても同様であった。

 ここで同「チヌパワーくわせダンゴ」釣法に切り替えた。荒関さんは30分ほど前から始めているようだ。仕掛けがゆっくりなじむと、しばらく安定して流れるがチャリコの当たりは遠くなった。

 竿先20~30メートル付近をポイントにしていたが、次第にヤマセが強くなり、表層の潮が沖に出ていくようになった。こうなるとポイントの絞り込みが難しくなり、風の影響が少ない竿下付近に狙いを変えた。

 チャリコの当たりは少なくなったが、本命のクロダイからの反応はない。いくらか諦め顔の筆者だが、荒関さんは黙々と仕掛けを振り込んでいる。

 次第に納竿時間が迫ってきた頃、とうとう荒関さんの愛竿にクロダイが。数回の強い引きに耐えている荒関さんに、まだ笑顔は見えない。

 筆者の差し出すタモに無事に取り込んでから、ようやくほほ笑んでくれた。陸奥湾の40センチのクロダイを見事にゲット。

 周辺の沖合にはホタテ貝の養殖カゴが無数に設置されているので、これからはマダイも狙い目になる。

 ▼釣況 青森市・そふえ釣具=(電)017(741)2037。

 東京湾遊漁船業協同組合(飯島正宏理事長)はこのほど、カサゴの稚魚を羽田沖浅場海域などに放流した。この放流は、日本釣振興会(日釣振)東京支部との共催で、同協同組合の放流事業として毎年実施しているもので、今回は、創立50周年を迎えた大手釣具店チェーン「キャスティング」も参加して、放流した稚魚は、例年より5000匹多い約3万匹となった。

 カサゴの稚魚は、同協同組合の組合員、日釣振東京支部、キャスティングのスタッフらの手で羽田沖の浅場などに放流された。

 今回放流された計3万匹のカサゴの稚魚は、今年2月に生まれた6・5~8センチの当歳魚のほか、昨年5月に生まれた13~14センチの比較的大きな2年魚も相当数含まれていて、今後の生存率は高くなりそうだ。

 飯島理事長は「当組合では、遊漁船という事業を続けていく上でも、豊かな東京湾を守り、育てていくという意識を持って、今後も放流を続けていきたいと思っています」と話していた。

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