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縁起良し手応え良しナメタ42センチ 年越し前にカレイな五目リレー

[ 2020年12月22日 07:20 ]

吾妻さんは本命のナメタ
Photo By スポニチ

 【東北の釣り】宮城県仙台湾でこの時季ならではの釣り物が人気急上昇中。同じカレイでもナメてはあかん!ゲストも盛りだくさんで五目の展開。ナメタガレイを狙って亘理・きくしんから出船した。(スポニチAPC・菅野 順也)

 「今年も好調に釣れ続いたヒラメと入れ替わってカレイ釣りの季節がやってきました。年末に向かって人気が高まるナメタガレイをメインターゲットに五目で狙います」とかじを握るきくしん丸の木村竜也船長。そう、この時季は「年越しの縁起物」にあやかるべく、ナメタガレイ釣りの人気が急上昇するのだ。

 午前6時半、水深42メートルの根周りポイントに到着。「根掛かりが多いので気を付けてください。さあどうぞ」。船長のゴーサインで、餌の青イソメを小型片天ビン式の仕掛けに付けて投入した。

 海底にオモリが着いたら素早く糸フケを取り、小刻みに小突いてアピールする。

 「プルプル」と当たりが来てまずは25センチのムシガレイがヒット。脂が乗って塩焼きが絶品なゲストだ。次は煮付けが定番の大判イシガレイが連続でヒットした。

 隣席の米沢市・小林芳春さん(68=自営業)も大きく竿を曲げた。

 「今までの記録は56センチだったので更新です。本命ではありませんが手応えがうれしいですね」と58センチのイシガレイを釣り上げた。

 中盤まで本命の登場はなかったのだが、9時すぎに「右舷中央でヒットです!」と木村船長の声。刈田郡・我妻勇さん(52=会社員)は「ピクピクと弱い当たりがきて、突然強く引き込んだので驚きました。他のカレイとは違う手応えでしたよ」と42センチのナメタガレイに大喜びだ。

 続いて我妻さんと同行の仙台市・鵜殿知洋さん(47=公務員)は「残り時間30分を過ぎてから釣れました。きょうはダメかとあきらめていたので、とてもうれしいです」と39センチのナメタガレイをキャッチ。

 当日釣れたのはカレイ類だけでもマガレイ、イシガレイ、マコガレイ、ムシガレイ、ナメタガレイと五目がそろった。他にもハナダイ、カナガシラ、アイナメも登場して多彩なゲストが盛りだくさん。私を含め本命に出合えなかった釣り人も満足の釣果となった。

 ▽正月とナメタガレイ 岩手県三陸地方から宮城県にかけて正月にナメタガレイを食べる習慣がある。師走に入ると価格が高騰し始め、大みそかには最も高値をつける。食べる理由については諸説ある。この時季はカレイの産卵期にあたり食べることで「子孫繁栄につながる」、金色の卵が「金運を引き寄せる」などの「縁起説」。忙しい正月に冷めてもおいしいカレイの煮付けが手ごろ。戦前は正月の主役がタラだったが、漁獲量が激減し、カレイに替わったなどの「実用説」も。西日本で正月の食卓で重宝されるのは出世魚のブリだ。

 ▼当日使用のタックル がまかつ「がま船 鰈幻粋MH1・65メートル」、仕掛け=同「ナノ船カレイ仕掛(ロング)」14号と蒲克工房「タコベイト集魚板」各色。

 ▼釣況 東北地区東日本釣宿連合会所属、亘理・きくしん=(電)0223(35)3552。午前5時半集合。乗合料金8000円(餌・氷付き)。

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