藤井王位 第3局1日目は51手目が封じ手 持ち時間は豊島に1時間以上の利

[ 2022年7月20日 18:55 ]

藤井聡太王位(右)が見守る中、立会人の福崎文吾九段(右下)に封じ手を手渡す豊島将之九段(日本将棋連盟提供)
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 藤井聡太王位(20)=王将、竜王、叡王、棋聖含めて5冠=が挑戦者に豊島将之九段(32)を迎える第63期王位戦7番勝負第3局は20日、神戸市の有馬温泉「中の坊瑞苑」で1日目が始まり、午後6時6分、先手豊島が51手目を封じて終了した。

 午後6時の封じ手時刻を6分超過し、視線を宙にさまよわせながら熟考を重ねた豊島が決断した。それでも2日制持ち時間8時間のうち、藤井が4時間24分、豊島が3時間16分消費と、1時間以上の差が生じた。

 戦型は第1局から3局連続の角換わりへ進み、藤井が48手目、豊島陣へ打ち込んだ角にこの日最長考の1時間21分を投入。昼食休憩までに40手進んだが、午後はお互い慎重に指し手を重ねた。

 藤井にとっては17日、永瀬拓矢王座(29)を挑戦者に迎えた名古屋市での棋聖戦第4局以来の対局。さらにその前は13、14日に札幌市で指された王位戦第2局となり、「中2日、中2日」のタイトル戦日程になった。

 全8冠中、過半数超えの5冠を保持する第一人者ならではのスケジュール。藤井には、昨年8月18、19日に大阪市で王位戦第4局、22日に名古屋市で叡王戦第4局、さらに24、25日に徳島市で王位戦第5局を指した例がある。3局とも相手は豊島。「中2日、中1日」で、結果は○●○だった。

 「中2日、中2日」の今回は○○と来ただけに、3連勝で過密日程への適性を改めて示したいところだ。藤井は前日19日に20歳誕生日を迎えた。二十代を白星発進できるかどうかも見所になる。
 対戦成績は1勝1敗。7番勝負の主導権を握るのはどちらか。2日目は21日午前9時、同所で再開される。

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2022年7月20日のニュース