関西大学野球リーグ

【近畿学生野球のキーマン】大阪観光大・竹本 サイド転向でつかんだ手応え 悲願初Vへ投げまくる

[ 2023年3月31日 03:55 ]

大阪観光大・竹本徹

 春のテーマは変身だ。最速148キロ右腕の大阪観光大・竹本徹がサイドスローへの転向を決断した。上手投げからスリークオーターに変えた昨秋に続いて、今年1月からは横手投げへ腕の位置をさらに下げることにした。

 「サイドスローにして球速が上がり、打者を押し込めるようになった。スライダーの曲がりは大きくなり、チェンジアップはシンカー気味に落ちるので、前よりも空振りを取れるようになりました」

 主に救援起用された昨年は、春秋ともに防御率1点台と抜群の安定感を誇った。その現状に満足せず、思い切って投球フォームを変えた。きっかけは投球回転数や変化量を確認できるラプソードで投球を測定したこと。横手投げの方が球速や回転数が高かったのだ。それからは巨人・大勢の投球映像に目を凝らし、新フォームに磨きをかけている。

 「秋も少し腕を下げていたけど、まだ安定していなかった。秋の時点で課題と感じていた制球力や空振りの取れる球種を磨くことに取り組んできました」

 今春の起用法は、先発と救援の両にらみ。「先発でも中継ぎでも重要な場面を任せられるのが一番いい投手。どこでも投げられるように準備したい」。首脳陣が最も信頼を置く投手として、チーム編成に応じて柔軟に役割を変える難しい立ち回りを担うことになる。

 昨春は、2位と初優勝まであと一歩に迫った。ただし、昨季から主力の大半が抜けている。「一体感は今年の方がある。優勝して神宮に行くことが目標です」。自身もチームも生まれ変わる春にする。
  (河合 洋介)

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