関西大学野球リーグ

【近畿学生野球1部のキーマン】阪南大 「壱」番になるために、加藤が変えていく

[ 2022年4月1日 05:33 ]

阪南大・加藤大地内野手
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 チームが勝つためなら、どんな変革もいとわない。野球人生で初の主将を務める阪南大・加藤大地は、06年春以来の優勝に向け言葉に力が入る。

 「もう10年以上も勝てていない。阪南の底力を見せたい」

 昨秋の出番は主に代打と限られたが「試合に出た時に集中力を発揮できるように」とチャンスメークに徹し、高い出塁率を残した。4年生中心だった旧チームからメンバーが大きく入れ替わったこともあり、主将として「繊細でありながら大胆をモットーに」コミュニケーションを取ることを心がける。同期生と話し合って決めたスローガン「壱」には、1位になることはもちろん、「1歩目」や「1球目」を大切にするという意味も込めた。

 近江(滋賀)時代には応援スタイルを変えた。翌春の選抜大会出場が濃厚となっていた17年12月に「自分たちのやり方で新しい応援をしたい」と、野球部の指導者や吹奏楽部の顧問にかけ合った。ファレル・ウィリアムスの「Happy」といった洋楽を中心にアップテンポな曲を選択。応援団長としてスタンドで声を張り、曲に合わせて生徒らがコール&レスポンスをするなど、いまや近江の代名詞ともいえる様式を確立した。

 5年目の指揮を執る垣下真吾監督は「周りに対して厳しいことも遠慮なく言える。今までで一番、主将らしい主将かもしれない」と精神的な支柱として期待する。既存のスタイルを大胆に変えた男が、勝ちきれなかった過去も変えるシーズンに挑む。 (石丸 泰士)

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