関西大学野球リーグ

【近畿学生野球1部のキーマン】和歌山大 「向陽五人衆」が同校初の連覇へ意気込み

[ 2022年9月2日 10:01 ]

<近畿学生野球>和歌山大の連覇に活躍が不可欠な(左から)島本、小林、大屋学生コーチ、松野、箕沢

 和歌山大史上初の2季連続優勝には「向陽五人衆」の力が欠かせない。投手リーダーを務める小林は今春最終節の神戸大1回戦で救援し7回無失点で初勝利。初戦敗退した大学選手権の近大戦も3回無失点と好投し自信を得た。「やってきたことは間違いじゃなかった」。春は開幕直前のケガで出遅れており、万全の状態で大学最終シーズンを迎える。

 向陽では小林とダブル主戦だった松野は最初で最後のリーグ戦に意欲満々。肩肘の故障もあって内野手で入部も、完治した3年春から投手に再転向。今夏オープン戦は先発、救援で結果を出し「みんなをびっくりさせるくらいの投球を」と不敵な笑みを浮かべる。

 島本は今春、7番でスタートし初の4番に座った阪南大1回戦でサヨナラ打を放つなど二塁手ベストナインを獲得。開幕時は低調だったが松野を打撃投手に打ち込み上昇曲線を描いた。「感謝しかない」と言い、印象に残った出来事に小林の初勝利を挙げ、向陽の絆の強さを感じさせた。

 高校時代同様に島本と中軸を打つ箕沢は「恥じるべき成績」と35打数7安打(打率.200)、6打点に納得がいかない。昨秋は教育実習のためリーグ戦出場なし。代名詞のノーサイン野球は「打席に入ると難しい」と感覚が戻らずミスが目についた。「準備不足」の今春を糧にする。

 腰のケガなどで向陽時代は三塁コーチを務めた大屋は「向陽のみんなをサポートしたい」と学生コーチとして入部。今春リーグ戦途中から「声出し担当」でベンチ入りし、的確な指示などでチームを献身的に支えた。チームスローガン「誰かのために」を実践した先に、連覇はある。

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