関西大学野球リーグ

【関西学生野球のキーマン】関学大・西 負けず嫌い見習い“右の黒原”になる

[ 2022年3月30日 05:35 ]

関学大・西隼人
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 “右の黒原”になる。関学大・西隼人の目標は明確。昨春、投手タイトルを総ナメにし、チームを93年以来28年ぶりの春季リーグVに導いた広島のドラフト1位・黒原の足跡を、たどる決意だ。

 「黒原さんはラン一つ、アップ1本にしても誰にも負けたくない人だった。そういうところをマネしようというか、チーム内でも負けたくない意識で取り組んでいます。この春に懸ける思いは、誰よりも強い」

 主に2番手投手として臨んだ昨年は、優勝した春の喜びよりも秋の悔しさが残った。関大1回戦ではオリックスからドラフト2位指名された野口智哉に逆転決勝2ランを浴び、敗戦。関関戦の連敗が響き、春秋連覇を逃した。「今でも鮮明に覚えています。真ん中高めの直球でした」

 その反省を糧に、ここ一番での失投をなくすため、今冬は軸足となる右足の蹴り込みと粘りを重点強化。ソフトバンク・千賀の“蹴り”も参考にしながら「地面から力をもらう」意識で再現性も高めた。2月からは大阪市内のコンディショニングジムにも通い始め、体のケアにも気を配る。

 同じ関西学生野球の立命大から19年ドラフト2位でDeNAに入団した坂本も、福岡大大濠の先輩だ。身近な先輩が2人、羽ばたいていくのを目の当たりにしてきた。「お二人とも、春は防御率0点台と圧倒していた。それぐらいの成績は必要。防御率0点台が目標です」。名前の由来でもある薩摩隼人のように勇ましくマウンドに立ち、未来を切り開く。

 ◇西 隼人(にし・はやと)2000年(平12)10月13日生まれ、福岡県糸島市出身の21歳。前原小3年から前原野球スポーツ少年団で野球を始め、前原西中では西福岡メッツに所属。福岡大大濠では1年秋から背番号8でベンチ入りし、3年春から背番号1。2年春に中堅手として甲子園出場し8強入り。高校通算16本塁打。関学大では2年秋からリーグ戦に登板し通算13試合3勝4敗、防御率3・38。最速151キロ。球種はスライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップ。1メートル78、84キロ。右投げ左打ち。

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