関西大学野球リーグ

【関西六大学野球のキーマン】神院大・森川 異例の3年生主将は「4番・捕手」とチームの要

[ 2023年3月30日 09:20 ]

神院大の3年生主将・森川凌

 神院大に異例の3年生主将が誕生した。その森川凌は、捕手兼4番として名実ともにチームの中心に立つ。

 「3年生で主将をするのは、おそらく僕が初めて。1年生の頃から試合に出させてもらっていたし、何とかチームを変えたいと思っていた。主将をやってみようと思いました」

 打てる捕手として2年生の昨年から4番に座る。昨秋には打率・302(43打数13安打)を残して、新人王に当たる平古場賞を受賞した。「秋は打率が一時期3割5分まであったけど、体力不足で最後に落としてしまった。最後までバットを振れるように体を強化してきた。今年も3割は絶対に超えないといけない」と目標は高い。

 立派な主将になった姿を天国に届けようとしている。小学生のチームでも主将を務め、父・祐吾さんから「主将が暗い顔をしていれば、チームの雰囲気も悪くなってしまう」と教えられた。その父は高校1年の時に心筋梗塞で亡くなった。「父は野球に厳しかったけど、そのおかげで成長できた」。父の教えを胸に刻み、グラウンドでは絶対に下を向かないと決めている。

 「お母さんの負担にならないように高校1年で野球をやめようと思った。でも、母が野球を続けてほしいと言ってくれた。高校3年のときは、新型コロナの影響で甲子園が中止。だから、お母さんには、まだ何も恩返しができていない。絶対に大学で結果を残したい」。家族のため、チームのために努力できる主将が、昨春最下位からの逆襲をけん引する。

 ◇森川 凌(もりかわ・りょう)2002年(平14)11月4日、兵庫県姫路市生まれの20歳。5歳から高浜ホークスで野球を始め、小学3年から飾磨野球クラブに所属して内野手。松陽中では軟式野球部に所属して捕手に転向。神戸国際大付(兵庫)では1年春に背番号19でベンチ入りし、1年秋から背番号2。50メートル走6秒6、遠投115メートル。1メートル76、85キロ。右投げ左打ち。

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