関西大学野球リーグ

【近畿学生野球1部のキーマン】大阪観光大 エース榊原「無双」再び 悲願初優勝狙える

[ 2022年4月1日 05:36 ]

大阪観光大・榊原元稀
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 最後までマウンドは譲らない。大阪観光大の榊原元稀は「自分が先発を託された試合は、しっかり投げきりたい」とエース右腕としての自覚をのぞかせる。

 昨秋は6試合で4完投。4勝1敗、防御率0・75という大車輪の活躍を見せ、昨春以来の1部復帰に導いた。2部時代の1年春から9試合に登板するなど豊富な経験はあったが、異例の7チームで争った過密日程を完走して、さらに自信を深めた。昇格を決めた10月18日の大工大戦には、石見智翠館の同期で阪南大の西村優力が応援に駆けつけ、リーグ戦での投げ合いと健闘を約束した。

 再び1部での戦いに臨むにあたり、新たな武器にも取り組んだ。決め球として使うため「1試合に1、2球使っていた程度」というカーブを磨いた。当初は本やネット動画を参考にしたが、しっくりこなかったため、同期左腕の西端大樹から握りを学んで精度を高めた。「本や動画と違って、実際に細かく聞けるので助かりました」。リーグ戦の個人目標は「防御率1点台、最低3勝」。大言壮語ではなく、冷静に足元を見つめる。佐藤弘樹監督は「ゲームメーク能力が高いのが一番の長所。投手キャプテンを託したことで、責任感も出てきた」と信頼を寄せる。

 理想とする投手は元ソフトバンクの斉藤和巳。2度の沢村賞に輝いた右腕のように、チームの勝敗を背負って最後までマウンドに立ち続ければ、創部11年目で悲願の初優勝も夢ではない。 (石丸 泰士)

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