関西大学野球リーグ

【関西学生野球のキーマン】関学大・石井 決意の捕手再転向 主砲が殻を破る春が来た

[ 2023年3月29日 16:16 ]

関学大・石井雄也

 マスクをかぶって心機一転を図る。関学大・石井雄也主将は、捕手に再転向する今春こそ殻を破るつもりだ。

 「最初は捕手としての勘が鈍っていました。実戦を重ねながら感覚を取り戻してきた。課題の打撃もとにかく磨いて、チームを引っ張っていきたいです」

 野球を始めた小学3年から捕手で、大阪桐蔭では3年時に正捕手を務めていた。大学2年春からチーム編成の事情で三塁に転向し、昨秋は左翼にも挑戦した。ただし、リーグ戦期間以外は捕手練習を継続しながら、正捕手不在となる今季に向けて準備を続けてきた。

 「去年は接戦で負けることが多かった。1点差でも負けは負け。勝利に対する執念が、甘かったのかもしれない。意識を高く持ち、勝利に貪欲になることが大事だと思います」

 昨秋リーグ戦では、8敗中6度が1点差の惜敗だった。その責任を人一倍感じているのが、打率・176(34打数6安打)の不振に終わった石井だ。2年生の21年春には、リーグ3位となる打率・341を残し、三塁のベストナインを獲得。しかし、4番を任された昨年は、力みから本来の打撃を見失った。

 「下級生から主軸を打たせてもらってきた責任感を背負いすぎてしまった。中軸を張ることのできる同学年の選手も出てきた。一人で抱え込まないようにやっていきたいです」

 大阪桐蔭3年時は、春夏ともに甲子園に出場できなかった。「関学大は明るく、楽しむのがモットー。その上で勝利への執念をつけていきたい」。大学こそは、最後の一年を最高の思い出にする。

 ◇石井 雄也(いしい・ゆうや)2001年(平13)9月13日生まれ、兵庫県西宮市出身の21歳。小学3年から夙川少年野球で野球を始め捕手。中学では兵庫伊丹ヤングで捕手と三塁を兼任し、大阪桐蔭(大阪)では2年春に背番号16でベンチ入り。3年夏は大阪大会準々決勝で金光大阪に敗れる。関学大では2年春に三塁ベストナインを獲得。今季から主将。遠投100メートル。1メートル80、90キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る