関西大学野球リーグ

【関西六大学野球のキーマン】京産大・藤川 目指すは「真のエース」 フル回転で18年秋以来の頂点へ

[ 2023年3月30日 09:19 ]

京産大の藤川紘斗

 京産大の最速148キロ右腕・藤川紘斗は、1年前の衝撃を塗り替えるつもりだ。昨春の神院大戦で1失点しながら9回無安打投球で勝利を挙げたものの、まだ納得はできていない。「四球を4つ与えたり、全てがうまくいった試合ではなかった」。今春は相手に付け入る隙すら与えない投球を目指す。

 「まだまだ理想の投球ではない。自分の意図した軌道で投げ切れていないので、そこをとことん追い求めてきた。チームを優勝に導ける投手になります」

 昨春は5試合に先発するなどフル回転した。しかし、昨秋は開幕前に新型コロナに感染した影響で登板2試合に終わった。「去年1年間を通して課題を見つけられたことは良かったと思います。勝てる投手になるためには、必要なことがたくさんあるとよく分かった一年でした」。制球力から打者との駆け引きまで全てを見直し、春への準備を済ませた。

 今年に懸ける強い思いは、夢をかなえるためでもある。「一番の目標は、プロで活躍できる投手になることです」。高校時代の最速は140キロ前後で、突出した存在ではなかった。「大学でも野球続けようかな…ぐらいのぼんやりとした考えでした」と京産大に進学した結果、オリックスとロッテで投手だった光原逸裕監督らの指導を受けて急成長した。

 「優勝するためには大商大を倒さないといけないけど、他の大学にもいい選手がたくさんいる。1チームずつ全力で倒しにいきます」。18年秋以来の優勝をかなえ、自身の評価も高める春とする。

 ◇藤川 紘斗(ふじかわ・ひろと)2001年(平13)6月3日生まれ、京都府城陽市出身の21歳。小学3年に今池セネターズで野球を始め、中学では軟式野球の京都田辺東に所属。京都すばる(京都)では1年秋に背番号10でベンチ入りし、2年秋から背番号1。高校通算18本塁打。京産大ではリーグ戦通算4勝。50メートル走6秒2。1メートル78、82キロ。右投げ右打ち。

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