関西大学野球リーグ

【関西学生野球のキーマン】関大・有馬 秋春連覇を誓うドラフト候補 「勝てる捕手」の真価見せる

[ 2023年3月29日 16:26 ]

関大・有馬諒捕手

 今秋ドラフト候補に挙がる関大・有馬諒主将は、「勝てる捕手」にこだわりを持つ。その先にプロ入りがあると信じているからだ。

 「大学に入学してからプロへの思いが変わることは一度もなかった。“やってやろう”という気持ちは強いけど、個人成績にこだわりすぎると、結果も出なくなるし、チームも悪い方向にいってしまう。チームを勝たせることを最優先にしていれば、いい結果につながると思います」

 ひと足先に戦友が夢をかなえた。近江でバッテリーを組み、2年夏の甲子園でともに8強進出の原動力となった林優樹だ。社会人・西濃運輸に進んだ左腕は昨年のドラフト6位で楽天に入団した。「刺激をもらっているし、負けられない」。高校では、技巧派エースの持ち味を引き出そうと配球を考え抜いた。その3年間が捕手としての原点だ。

 「打者と駆け引きできることが自分の持ち味。林は制球がよく、自分のリード次第で結果の良しあしが変わる投手だった。林のおかげで自分の長所が何かを再確認できました」

 関大の投手陣に目を向ければ、エース左腕の金丸夢斗に続く新戦力の台頭が求められている。それだけに捕手の手腕が試される春となる。「金丸以外に経験のある投手がいないので、自分の経験を生かして良さを引き出してあげたい。遠ざかっている春のリーグ優勝が目標」。秋に過去10年で6度の優勝を数えながら、春に限れば95年を最後に遠ざかっている。リーグNo・1捕手が、悲願の秋春連覇をけん引する。

 ◇有馬 諒(ありま・りょう)2001年(平13)4月3日、奈良県奈良市生まれの21歳。小学1年から西大寺ドリームズで野球を始め、中学では奈良ウイングに所属して捕手。近江(滋賀)では1年春から背番号20でベンチ入りし、1年秋から正捕手。2年春夏、3年夏の甲子園出場。関大では捕手として2年秋から3季連続でベストナイン獲得。50メートル走6秒7、遠投100メートル。1メートル81、88キロ。右投げ右打ち。

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