関西大学野球リーグ

【関西学生野球のキーマン】京大・水江 エース兼主将の目標はぶれない「リーグ優勝にこだわる」

[ 2023年3月29日 16:21 ]

京大・水江日々生

 京大のエース兼主将が本気で歴史を変えようとしている。最速143キロ右腕・水江日々生は目標を問われて即答した。「リーグ優勝にこだわる。しっかりと全ての大学に勝ちにいく野球をします」。1982年の新リーグ発足以降、春秋通じてリーグ戦最高成績は4位。旧関西六大学リーグで39年秋に優勝して以来の快挙に挑む。

 「優勝に現実味を感じられない選手が多いので、本気で目指すと伝えていきたい。野球をやる以上、優勝を目指さないといけないという意識を植え付けていきたいと思います」

 直球には伸びがあり、カットボールなど計4種類の変化球を駆使して打者を惑わす投球術も兼ね備えている。昨春の立命大戦で8安打完封勝利を挙げるなど、1年間で計4勝と確かな実力を示した。

 「近田監督も“野球は投手にかかっているから”とおっしゃっている。京大が勝つには、投手がしっかりとしないと始まらない」

 法学部の秀才は朝6時に起床し、2時間の勉強を済ませてから練習に向かう。「勉強と同じように、どこまで野球にこだわれるか。感覚ではなく、理論的に考え抜けるのは京大生の強みだと思う」。投球フォームやトレーニング方法はSNSで検索。最新理論を取り入れて、難敵との差を埋めようとしている。

 1学年上の右腕・水口は、育成7位でソフトバンクに入団した。「今の実力で語るのはおこがましいけど、将来的にはプロに行きたい。後輩たちが、より上の世界で野球を続けられるような道をつくってあげたいです」。結果にこだわるのは勉強だけではない。野球もトップにこだわる。

 ◇水江 日々生(みずえ・ひびき)2000年(平12)6月21日生まれ、京都府亀岡市出身の22歳。小学1年から篠少年野球クラブで野球を始めて投手。洛星中では軟式野球部に所属。洛星(京都)では1年夏からベンチ入りし、1年秋からエース。1年間の浪人を経て京大に進学。1年秋からリーグ戦に登板し、3年秋まで通算5勝。50メートル走6秒5。1メートル72、79キロ。右投げ右打ち。

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