関西大学野球リーグ

【関西六大学野球のキーマン】神院大・猪奥 目標は出塁率・450&10盗塁 リーグかき回す意気込み

[ 2022年3月31日 05:33 ]

神院大・猪奥理希
Photo By スポニチ

 神院大が誇る50メートル走5秒8、リーグ戦通算20盗塁の韋駄天(いだてん)が、華麗なる復活を期す。リードオフマンを担う可能性が高い猪奥理希は、出塁率にこだわる。

 「4割5分は欲しいところ。シーズン10盗塁も達成したい。簡単に優勝を口にできるようなこれまでの成績ではないですが、一戦一戦勝っていきたい」

 19年秋、鮮烈なデビューを果たした。82年の新リーグ発足後、大経大・山本和作(現大経大監督)以来2人目となる1年生での首位打者を・472の高打率で獲得。だが好事魔多し。2年秋、リーグ最終戦で自打球が左目に当たり骨折。ぶっつけ本番で臨んだ3年春は打率・100に沈み「ケガで動けていない期間を甘く見過ぎていた。野球ができるようになって動き始めてから、感覚の差に気づいた」。同秋の直前には骨折の後遺症で外傷性白内障になり手術。次々と苦難が襲った。

 そんな状況でも、1年秋以来2度目のベストナインを受賞。ただ打率・250では納得できない。今オフは打撃面の力強さを求め1日500スイングを徹底。「力強い振りで野手の間を抜ける当たりが増えれば」と狙いを明かす。母・桂子さんがひとり暮らしの家に送ってくれる豚キムチも力に、俊足を維持しながら体重4キロアップに成功した。

 入学後4位以上の経験がないが、主将として「少しずつ勝てる要素は増えてきた」と手応えを口にする。昨秋は付属高校が初の近畿大会に出場し、2月の北京五輪では経営学部在籍のフィギュアスケート女子・坂本花織が団体、シングルで銅メダル。次は猪奥がビッグウエーブを起こす。

 ◇猪奥 理希(いのおく・まさき)2000年(平12)4月29日生まれ、奈良市出身の21歳。東登美ヶ丘小2年から登美ヶ丘フェニックスで野球を始め、登美ヶ丘北中では奈良西シニアに所属。福井工大福井では2年秋から背番号4でレギュラー。甲子園出場はなし。神院大では1年春からリーグ戦に出場し通算48試合で打率・286、0本塁打。1年秋に首位打者、平古場賞、ベストナイン、3年秋にベストナインを受賞。1メートル70、72キロ。右投げ左打ち。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る