関西大学野球リーグ

【関西六大学野球のキーマン】小柄な長距離砲・神院大・丹羽

[ 2019年4月3日 15:43 ]

神院大・丹羽
Photo By スポニチ

 視線の先には美しい放物線が見えている。神院大・丹羽は、勝利に直結する本塁打を狙いに行くことを宣言した。
 「長距離打者が少ないですし、自分が打てばチームの得点力も上がると思います」
 身長1メートル71。反発心を推進力にして野球人生を歩んできた。「小さくても、やり方次第で打てる。野球を勉強する中で、もっと上を目指したいと思いました」。


 2年冬から長距離打者になるべく、取り組みを開始。筋力トレ、食事改善などで体重を入学時から9キロ増の80キロに増やした。オリックス・吉田正尚らの動画も参考に下半身の力を上半身に連動させてバットのしなりで球を捉えるスイングに改造。スイングスピードはチームトップの約140キロを誇る。リーグ通算本塁打は0だが、昨秋13安打中、半数以上の7本が二塁打。打球の角度は確実に上がってきた。

 昨秋終了後、4年生を除く部員67人による投票で主将に選ばれた。投票用紙の約9割に「丹羽」の名が書き込まれていたという。「心がけているのは全員が野球を楽しめること。ミスがあっても怒るのではなく、どうすればなくせるかを一緒に考えたい」。

 昨年は春2位、秋3位で11年秋以来3度目の優勝が見えるところまでチーム力は上がってきた。「春はホームランは3本以上、率は・350が目標です。それぐらい打たないと上に行っても通用しない」。チームのため、そして自分のため――。中軸を担う頼れる主将はフルスイングを続ける。

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