牛島和彦氏 左足に体重が乗っていかない巨人・戸郷 フォーム修正し勝ちにつなげるのもエースの責務

[ 2023年5月31日 22:15 ]

<ロ・巨2>巨人の先発・戸郷 (撮影・西川祐介)
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 【牛島和彦氏 視点】 立ち上がりの戸郷を見て、大丈夫かな、いったい何点取られちゃうんだろう、と思った。全然、左足に体重が乗っていかない。元々、本手投げに近いフォームだが、左足に体重が乗っていかないから打者寄りでボールが離せない。序盤は空振りを取りにいったフォークで空振りが取れなかった。2回は安田、佐藤都に追い込んでから決めに行ったフォークで空振りが取れず内野ゴロになり、田村には四球。戸郷本来の投球ができていなかった。

 4回になって山口にはフォークで空振りを取って直球で三振。安田からはフォークで空振り三振を奪った。いい時のフォームを取り戻したかと思ったが、6回にまたバランスが崩れる。ポランコには2―2から落ちの悪いフォークをホームランされ、安田にはフォークがボールになって、最後は直球を仕留められた。フォームが安定せず同じ試合の中でいいボールと悪いボールがはっきりと出る。戸郷自身、体重移動のタイミングがずれている感覚があるのか不安を感じながら投げているように見えた。

 原因が右足への体重の乗せ方なのか、体重移動のやり方なのかは分からないがブルペン投球、実戦でフォームを微調整していくしかない。左にしっかり体重が乗り、パンとしっかりと右腕を振れれば空振りも取れ、簡単には打たれない。ただ苦しみながらも勝てたのは収穫。ローテーションを守りながら、フォームを修正して勝ちにつなげるのもエースの責務。戸郷の次回登板に注目している。

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