阪神・チカナカコンビ 球団初の初回1、2番連続三塁打!わずか4球で先制 交流戦開幕からエンジン全開

[ 2023年5月31日 06:30 ]

交流戦   阪神3―1西武 ( 2023年5月30日    ベルーナD )

<西・神>初回、中野の適時打で生還した近本(撮影・岸 良祐)
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 電光石火の先制劇だ。阪神の近本と中野が、2リーグ制以降では球団初となる「初回1、2番の連続三塁打」。時間にして2分もかけず、わずか4球で1点を奪った。16年ぶり9連勝、55年ぶり3度目となる月間19勝へチームを勢いづけた。

 「イメージだけですね。直球、スライダー、シンカー。(対戦が少ない分)もうイメージするしかないので。イメージで待ってたら、クイックモーションで“あ!”って」

 与座の第1球をいきなり右翼フェンスにぶち当てた近本は、変則右腕の“変化”を苦笑いで振り返ったが、しっかり対応。試合前までの215打席中、たった8打席しかなかった初球打ちだった。しかも、その8打席で安打にしたのは4月23日の中日戦で福谷から放った先頭打者本塁打のみ。持ち前の積極性が鳴りをひそめていた近本の“特攻”に岡田監督も「初球、久しぶりに打ったな、近本も」と満足げにうなずいた。

 続いた中野は、有言実行の一撃だ。前日29日に出席した交流戦の開幕会見で「(連勝で)いい流れで来ている分、初回の入りが大事」と力説していたつなぎ役が、右翼線へ先制三塁打。カウント1―1から与座の3球目、内角寄りの直球を初スイングで仕留めた。

 「なかなか見ない(球の)軌道だったので、球を見ていきながら、という気持ちもあったけど、ボール気味の球をうまく(腕を)たたんで打てた」

 無双の5月。月間打率は近本が・316、中野が・326を誇る。ともに月間安打も「30」に到達した。気象庁は29日、近畿地方が梅雨入りしたとみられると発表。近畿の5月の梅雨入りは13年以来10年ぶりとなったが、猛虎が誇る切り込みコンビのバットは湿るどころか燃え盛る。「勝てば勝つほど、気を引き締めていかないといけない」と中野。ベンチ裏から地上へと続く、ベルーナドーム名物の長い長い階段を上る足取りも、どこか軽やかに見えた。(八木 勇磨)

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