侍・栗山監督「結構、無茶苦茶」と語った秘話 日本製ロジンOKのはずが…審判から「駄目だ」と投げられ

[ 2023年3月29日 17:23 ]

ミズノ製のロジン(撮影・白鳥 佳樹) 
Photo By スポニチ

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、09年第2回大会以来14年ぶりに世界一に輝いた侍ジャパン栗山英樹監督(61)が26日深夜放送のNHK「今夜も生でさだまさしスペシャル~WMC50(ワイワイまさしクラシック50)~」(深夜0・20)に生出演。日本製ロジンバッグにまつわるエピソードを語った。。

 現役時代から30年以上の親交があり「まっさん」「栗山」と呼ぶ合う、さだとの“約束の出演”とあって、栗山監督は冒頭から笑顔が絶えずリラックスした表情で話が展開した。

 過去の大会ではローリングス社製のMLB仕様のロジンだけだったが、今大会は日本の要望が認められてミズノ社製のロジンも使用できた。滑るWBC使用球への適応に苦しむ投手がいる中で、使い慣れたロジンがあることは大きな安心材料となった。さだが「あれはピッチャーの心理にすごくいい影響を与えたと思うんですよね。慣れないロジンバッグで、自分たちが慣れているものでさわれる」と話を振ると、栗山監督は「そうですよね」と語った。

 「あれも、初戦、東京ドームで試合が始まって、審判の方も理解が薄くて、試合が始まったら、日本のロジンバッグを投げられて…。“これ使っちゃ駄目だ”と。いやいや、あれ、交渉したじゃないですかと言って。結構、無茶苦茶なので」と裏話を明かした。その上で「ピッチャーに聞くと、少し安心があったと言っていました」と話した。

 WBC使用球は日本の公式球よりも滑りやすいとされる。栗山監督は「この違いをどう表現したらいいかといつも思うんですけど、本当に滑るので。同じ革なんですけど、全然違うんですよ、しっとり感が。野手の感覚でパっと握って、パッと投げようとすると、滑る感じがするんですよ。滑ると思うと力が入るじゃないですか。ぎゅっと握ったりとか、フォームも崩れるし、肩、肘を痛める可能性がある。非常に難しい」と語った。

 さまざまなルールに対し、疑問の目を向けて提案した栗山監督。さだも「僕らだって、違う弦張られたら、それだけでステージ怖いもんね。例えば、硬い、やわらかいだけでも違うし。少なくとも自分のギターを弾くのか、人に借りたギターを弾くのかって大きいんですよ。そのくらいの差があるような気がした」と自分の状況に置き換えて何度もうなずいていた。

続きを表示

この記事のフォト

2023年3月29日のニュース