沖縄尚学野球部OB会長・照屋正悟氏 99年Vのチームメート・比嘉監督をクラファンで再び支える

[ 2023年3月29日 05:00 ]

第95回選抜高校野球大会第9日・3回戦   沖縄尚学0-1東海大菅生 ( 2023年3月28日    甲子園 )

アルプスで母校を応援する沖縄尚学野球部OB会長の照屋氏
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 【素顔で君にアイラブユー】最後まで諦めない後輩たちのプレーが頼もしかった。0―1の惜敗。沖縄尚学野球部のOB会長を務める照屋正悟氏(41)は「実力を発揮できれば上位は狙えると思ったけど…」と無念さをにじませつつ、アルプス席に一礼する選手たちにねぎらいの拍手を送った。

 99年選抜。同校は決勝で水戸商(茨城)に7―2で快勝し、沖縄県に春夏通じて初の甲子園優勝をもたらした。当時のエースが現在の比嘉公也監督。ただ準決勝・PL学園戦で延長12回を投げ抜いたため、決勝は背番号12だった照屋氏が先発マウンドに上がり、公式戦初完投を果たした。その後は東都大学リーグの東農大に進学も4年時に右肘を痛めて野球は断念。現在は実家の建設会社で役員を務めている。

 母校への思いは強い。同校は東浜巨(ソフトバンク)を擁して08年春に2度目の全国制覇を果たすが、少子化などで部は財政難に悩まされている。そこで今回の選抜出場を機に照屋氏が中心となり、後輩支援のためクラウドファンディング「YUIMA」を立ち上げた。今大会の渡航費用はもちろん、今後の球場設備や環境整備に充てるため、目標額を200万円に設定。3000円からの支援でタオルなどオリジナルグッズを発送するというが、申込期限の31日が迫る中、まだ約50万円(28日現在)しか集まっていないという。

 「僕の現役時代から甲子園では温かい応援をもらった。引き続き活動は続けるので、よろしくお願いします」と照屋氏。比嘉監督を支える姿勢は、高校時代と変わらない。(伊藤 幸男)

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2023年3月29日のニュース