辻発彦氏「こそっと耳元で“骨折してました”と」 源田の報告を回想 “完走”「良かった」

[ 2023年3月29日 20:40 ]

辻発彦氏
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 昨季まで西武監督を務めた辻発彦氏(64=スポニチ本紙評論家)が29日、文化放送「プロ野球に歓声が帰ってきた!開幕直前!!リアル・ファン・ボイス!!!」(後5・45)にゲストとして生出演。“愛弟子”である西武・源田壮亮内野手(30)から骨折を打ち明けられた瞬間をリアルに語った。

 源田は侍ジャパンが14年ぶり世界一を成し遂げた第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で大会途中に利き手の右手小指を骨折しながら最後まで出場し、攻守に活躍。だが、その代償として今季開幕からの試合出場は回避することになった。

 番組の進行役を務めた同局の斉藤一美アナウンサー(55)から源田について聞かれると、辻氏は「骨折した時にも、翌日にね、グラウンドレベルで話をしたら、こそっと耳元で“骨折してました”とか言った時には“あぁっ!”と思いましたけど」と振り返り「“でも、意外と投げれるんですよ”っていうんで。逆に(打撃時の)バットは(小指を)外せばどうかってことだったんでしょうけども。とりあえず準々決勝までまだ日にちがあるんで、ちょっとそこまでにどうにかね、いけるようになればいいねって話をしてたんですけどもね」と当時の会話を明かした。

 そして、「本人が一番心配してたのは握り変えのところだけ。そこが一番心配だと言ってましたね」とし、グラブでの捕球後に右手に「移し変える時にグラブの中でちょっと(ボールが)遊んだりすると、ちょっと変わったり当たったら痛いでしょうし。いつもよりもシングルハンドキャッチっていうような。ちょっと離して捕ったような。(あまり右手を添えないような)そういう感じのプレーが多かったような気がしますけどね」と話した。

 現役時代に名手として鳴らした辻氏。送球時における利き手小指について“添えもの”かと聞かれると「人差し指と中指2本と親指と小指って感覚でいくとそうでしょうけども、3本をしっかり、人差し指と中指を中心にじゃなく薬指も添えて小指をなるだけ使わないように(ボールを)送り出すように。よく雨が降ったグラウンドで濡れると滑らないように薬指もしっかり持って投げるっていう送球の仕方もするんでね、それはそれでできたと思いますよ」と分析した。

 大会前のWBCメンバー発表後、守備力に不安を感じたため、源田に「ケガしないように。お前が最初から最後までいかないとチームおかしくなるからね」と声をかけていたという辻氏。「…って話をしていた矢先のアレでしたから。でも、やっぱりできて良かったですね。本当にチームを引っ張って。ピンチの時も、佐々木くんがホームランを打たれた時もね、一番先にマウンドに行って声かけてあげたりとか。本当にそういうことが非常にできていて良かったんじゃないでしょうか」と痛みを乗り越えて最後までやり遂げた源田を称えていた。

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2023年3月29日のニュース