【新球場初戦の歴史(5)1992年・千葉マリンスタジアム】新生マリーンズに大観衆も…初勝利は牛島復活

[ 2023年3月29日 07:50 ]

1992年4月7日、924日ぶり勝利を挙げた牛島和彦(右)を出迎える八木沢荘六監督
Photo By スポニチ

 3月30日、日本ハムの新本拠地エスコンフィールドHOKKAIDO「日本ハム―楽天」で2023年のプロ野球が開幕する。選手もファンも胸を躍らせる新本拠地の戦い。1970年代以降、阪神、ヤクルトを除く球団が真新しいフィールドで新時代のスタートを切った。超満員の熱気の中で迎えた、過去の“新本拠地初戦”その結末は…。

~マリーンズ初戦 小宮山無念の“完投負け”~

 <1992年 千葉マリンスタジアム>1991年9月、オーナー会議でロッテが保護地域を神奈川から千葉へ。本拠地を川崎球場から千葉マリンスタジアムに移転することが承認された。同会議開催時では「千葉ロッテオリオンズ」とすることが示唆されたが11月になってニックネームを公募することとなり最終的に「千葉ロッテマリーンズ」と決定した。指揮官も金田正一監督から球団OBで当時西武の投手コーチだった八木沢荘六氏に代わった。

 新生マリーンズの公式戦本拠地初戦は4月4日。オリックスとの対戦だった。先発は小宮山悟。9回完投、6安打6失点と好投したが、打線が軟投・星野伸之の前に沈黙。散発5安打、11三振、無得点。オープン戦で首位を快走し、生まれ変わったロッテに期待し集まった3万5000人の大観衆を失望させた。

 翌5日は雨で中止。“千葉初勝利”の瞬間は7日のダイエー戦。主役は牛島和彦だった。3年間、右肩痛と戦ってきた男が魂の先発。9回、126球を投げきって924日ぶりの勝ち星を挙げた。これが千葉ロッテマリーンズ、八木沢荘六監督の初白星。牛島の涙につられて新たなマリーンズファンも感動的な試合に酔いしれた。この年2年連続最下位に終わったが観客動員は約28万人増となった。

※球場名、球団名、選手登録名などは当時

続きを表示

この記事のフォト

2023年3月29日のニュース