ソフトB・藤井 古巣相手に狙う「1イニング3球」の究極 「打たせて取れば球数は減る」

[ 2023年3月4日 05:00 ]

キャッチボールで調整する藤井(撮影・岡田 丈靖)
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 理想は1イニング3球――。ソフトバンクは3日、ペイペイドームで4日から始まるオープン戦広島2連戦に向けた投手練習を行った。藤井皓哉投手(26)は、2番手で3イニングを投げる予定。先発転向後では初の古巣戦になる試合で、球数減をテーマに掲げる。気負わずに初球から打たせて取っての3球終了で、開幕ローテーション入り当確へと導く。

 藤井は19年まで在籍した古巣の広島に、あえて早々と打ってもらう。2番手で登板予定。テーマは、気負わずに球数減だ。

 「いかにバットを振らせ、打たせて結果、アウトを出すか。初球からヒットでもいい。3球で1回を終わらせたら一番いい。打たせて取れば球数は減る」

 先発に転向し、球数を少なくした投球の必要性を感じている。宮崎キャンプ中での実戦登板は2月19日の紅白戦と同26日の侍ジャパンとの壮行試合。いずれも3回を投げて、紅白戦は2安打1失点で45球、侍戦は4安打無失点も65球を要した。

 「基本的に球数が増える投手なので1回の(球)数を減らす。でも点を取られていいわけじゃない。得点圏で打たれないように」。要所でギアを上げて封じ込む。昨季は150キロ超の直球とフォークを武器に中継ぎでブレーク。短いイニングで球数を気にする必要がなかった。広島戦でも2度の実戦に登板。3月18日のオープン戦では8回に登板し1イニングを零封。5月27日の交流戦では2回無安打無失点で4三振を奪った。50イニング以上登板した投手ではリーグ3位の12・94の奪三振率を記録した剛腕だが、古巣相手にねじ伏せるのではなく、打たせて取ってのスタイルで球数を減らす。

 「相手どうこうは特にはない。それ以上にアピールしていかないと。自分が悪ければ落ちていく。使いたいと思われる投球ができるように」と意気込む。

 斉藤和投手コーチも藤井の“料理法”に期待する。

 「三振は空気を変えられるが、全て三振を狙いながら長い回はしんどい。先発は打たせて取る意識、どういうアウトかが大事。いろいろ感じながらやってくれたら。いい球を持っているのでね、楽しみ」

 31日のロッテとの開幕戦先発は大関、開幕2カード目のオリックス戦の初戦は石川。残りの開幕ローテーション枠に、藤井は現状でも有力だが、首脳陣にうまく投げ抜く省エネ投球術を見せて当確を狙う。(井上 満夫)

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2023年3月4日のニュース