侍に大谷が合流!! 「無事に健康な状態で合流できた。それが一番」 ヌートバーも合流

[ 2023年3月4日 05:25 ]

侍ジャパン壮行試合   日本代表2―7中日 ( 2023年3月3日    バンテリンD )

<侍・中>吉井コーチ(中央)が声をかけ、談笑する佐々木朗(左)と大谷(撮影・平嶋 理子)
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 ついに日本の地で「SHO TIME」が幕を開けた。第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの大谷翔平投手(28)が3日、羽田空港からチャーター機で名古屋入り。そのままバンテリンドームで中日との壮行試合を戦うチームに、ラーズ・ヌートバー外野手(25)とともに合流した。吉田正尚外野手(29)も帰国し、これで代表30選手が全員日本上陸。役者がそろい、臨戦ムードは高まった。

 同じ空間にいて、同じ空気を吸う。バンテリンドームを埋めた観客はそれだけで気持ちが高揚した。午後5時26分。ひときわ大きな体の大谷がベンチを飛び出すと、歓声とも悲鳴ともつかないどよめきと拍手が、嵐のように巻き起こった。目の前にあの二刀流がいる。夢なのか。これは本当に現実なのか。

 「無事に健康な状態で合流できた。それが一番。早い時間からお客さんもいっぱい入ってもらって、凄いいい雰囲気で本番を迎えられる。今日僕は(試合に)出られないけど、楽しんでもらえるのが一番なので」

 日本の公の場でファンの前に姿を現すのは、17年12月25日に札幌ドームで日本ハム退団会見に臨んで以来、実に1894日ぶり。外野に向かうとショートダッシュを行い、米国に少ない人工芝の感触を確かめる。合間に大勢や高橋宏、佐々木朗らと笑顔で言葉を交わした。相手が28歳の自分より年下なのか分からず「何歳ですか?」と敬語で質問。そこからコミュニケーションを開始し、「まずは顔と名前をしっかり覚えて」とチームに溶け込む構えを示した。

 名古屋入りも超VIP移動だった。羽田空港からチャーター機で県営名古屋空港へ。車で球場入りすると、まず二刀流の恩師と言える栗山監督の待つ監督室に足を運んだ。「ありがとう。頑張ろうな」。力強い言葉をかけられ「よろしくお願いします」と頭を下げた。クラブハウスでは日本ハム時代の同僚・近藤とグータッチし、ヌートバーとは2ショット写真も撮影。短い時間ながら新しい仲間たちと距離を縮め、試合も最後までベンチで観戦した。

 「まず時差ぼけを直してベストなパフォーマンスに持ってこられるように。しっかり調整して、自分の持てる100%を試合で出せるかがチームにとって大事。他の選手も安心材料になると思う」

 本番での二刀流についても「もちろんそれが僕のプレースタイル。そのつもりで、はい」と迷うことなく宣言した。オーラ輝く生ける伝説が合流。雰囲気は一変し、侍ジャパンを包み込む体感温度は一気に上昇した。ベンチ裏の室内でバットを振った大谷は、4日にはグラウンドでフリー打撃を行う。自身初のWBC。開幕戦となる9日の中国戦の先発が濃厚だ。練習中から笑顔があふれ「楽しそう?僕は常に楽しいですよ」――。大谷が日本中を笑顔にする、夢のような時間が始まった。(鈴木 勝巳)

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2023年3月4日のニュース