日本生命・藤本舜 福留特別コーチの教え胸に成長 1番打者として「初回に出塁して勢いつけたい」

[ 2023年3月4日 12:16 ]

2年目を迎えた日本生命・藤本(提供写真)
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 2年目となる今季への意気込みを問うと、日本生命・藤本舜外野手(23)は間髪入れずに即答した。

 「1番打者としてチームに勢いをつけるために、初回の第1打席に出塁することです」

 数字の上でも、はっきりと違いは現れた。昨季の主要公式戦。藤本が初回に出塁を果たせば4戦4勝だったのに対し、凡退した場合は5勝6敗と黒星が先行した。日本選手権終了後の面談でも、自ら口にしたのが冒頭の言葉。勝敗を背負う中心選手の一人としての自覚も十分だ。

 有言実行とするべく、打撃改造にも取り組んだ。1月から同社OBで中日、阪神、メジャーリーグで活躍した福留孝介氏が特別コーチに就任。同氏からは三つの助言を授けられた。

 <1>バットが遅れて出てこないように、ヘッドは捕手寄りへ
 <2>ミートポイントを従来より少し前へ
 <3>下半身、特に軸足で回る

 「最初は難しかったですが、慣れるにつれて気にならなくなりました」

 猛練習に明け暮れた冬の成果が出始めつつある。今春初実戦となった3日の東海大とのオープン戦(コザしんきん)。初回、1ボールからの2球目を中前へはじき返すと、5打数4安打と打ちまくった。藤本は言う。

 「昨年は結果が出ないときに結果を求めすぎてしまい、バッティングの形を崩してしまった。この先、仮に結果が出ないことがあったとしても、いまやっていることを継続できれば、自ずと結果はついてくると思う」

 昨季は入社早々の春先から1番を任されると、JABA日立市長杯では打率・714の大暴れで首位打者賞を獲得。チームも優勝し、幸先良いスタートを切った。一転、都市対抗予選では厳しいマークに遭い打率・185と低迷。チームも本戦出場を逃した。

 「2年続けて出られていない。とにかく、まずは、都市対抗に出ることです」

 西の名門として日本一を目指す思いに変わりはないが、あえて、その言葉も胸にしまった。1年目から1番で起用し続ける梶田茂生監督、竹間容祐ヘッドコーチら首脳陣の期待に応えるためにも、プレーボール直後の快音で流れを引き寄せる。

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2023年3月4日のニュース