日本ハム・清宮 苦手・左腕撃ち1号 「やっちゃった…」サインは進塁打も「まあいいか」

[ 2023年2月10日 06:00 ]

練習試合   日本ハム3―0サムスン ( 2023年2月9日    名護 )

<日本ハム・韓国サムスン>2回、・先制2ランを放ちベンチの選手らとタッチを交わす清宮(撮影・高橋 茂夫)
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 ベンチからのサインは進塁打だった。だが、日本ハム・清宮が振り抜いた打球は、右翼芝生席へ一直線。その瞬間は「やっちゃった…」。弾丸ライナーがポール際に着弾した。

 今季初の対外試合に「5番・一塁」で出場。2回無死二塁で迎えた第1打席の初球、139キロ内角直球を捉えた。先制の決勝2ラン。「打った瞬間ヒットコースだったので、まあいいかと。本塁打を打ったのはうれしかった」と表情を緩めた。韓国サムスンの投手は、18歳だった20年に韓国プロ野球デビュー戦で初勝利を挙げた伸び盛りの21歳左腕・許倫棟(ホユンドン)。昨季は打率・198、4本塁打と苦手にした左腕を攻略した。

 昨季の18本塁打からほぼ倍増の「30~40本塁打」を掲げる今季の「第1号」だ。今季からの新本拠「エスコンフィールド北海道」は、フェンスの大部分が2・8メートル。昨季までの本拠・札幌ドームと右翼100メートルは同じながら、フェンスは5・8メートルから3メートルも低くなる。昨季は本拠でフェンス直撃が11本もあり、新球場では大幅な本塁打増が期待される。

 名護も右翼100メートルでフェンスの高さは約3メートルと、新球場とほぼ同じ条件の中でスタンドイン。視察した開幕戦の相手・楽天の宮越徹スコアラーは「一人で1点を取れる。気を付けて攻めないといけない」と警戒した。

 新庄監督は「結果的に進塁させたからね。進塁打を打つ気持ちで、角度さえつけば本塁打になるコツをつかんでもらえたら」と期待。紅白戦から3試合続けて5番に据えたオーダーについても「昨年いろいろ試した結果、この打順がベスト」とクリーンアップで開幕スタメンさせる可能性を示唆した。「(スタメンが)保証されてるって感じもない。一試合一試合、必死に」と気を引き締めた23歳。勝負の1年を清宮らしく豪快に踏み出した。(田中 健人)

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2023年2月10日のニュース