風呂盗撮の石見智翠館、高野連にも報告 昨春県準Vの野球部は春季大会の出場「未定」

[ 2023年2月10日 19:20 ]

会見で頭を下げる(左から)岡崎豊年副校長、崎野允司教頭、竹迫繁校長、磯谷竜也教諭
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 島根県江津市の石見智翠館高校は10日、校内にある女子寮の風呂場で女子生徒が盗撮される被害があったと発表した。学校は画像6枚を確認し、現在は警察が経緯を調べている。同市内で行われた会見に出席した竹迫繁校長は「あってはならない事件が発覚した。心からお詫びしたい」と謝罪した。

 学校側の聞き取り調査などによればラグビー部と野球部の男子生徒が関与している可能性があることから、両部は現在、全体練習を自粛中。1時間程度の自主練習のみが許されており、全体練習の再開時期は未定という。

 花園出場32回を誇るラグビー部は、12日から始まる選抜大会中国予選の出場を辞退する意向。今後も会議を重ねる方針ながら、同校長は「こういう状況下で出す気はない。仮に勝って全国大会に出ると、炎上するのは分かっている」などと語った。

 野球部に関しては、事件が発覚した2日後に高野連へ報告した。春季大会県予選への出場に関して、岡崎豊年副校長は「未定」とした。昨春の県大会では準優勝している。

 今回の盗撮は、9日発売の週刊文春(文芸春秋)によって世間の明るみに出た。学校内で事件が発覚したのは1月20日。女性生徒から女性教諭に相談があり、内容は「iPhoneのエアドロップを通して、画像が入り込んできた。その画像に写っていた人物が友人に酷似していたこと」だった。女子生徒は、昨年末の終業式の際に画像を受け取っていたという。

 女子寮にいた53人が被害に遭った可能性があり、寮生の大半が女子ラグビー部の部員。吹奏楽部の生徒もいるという。事件発覚後、不安を抱えた女子寮生徒は帰省を強く要望、現在でも8人の生徒が寮に戻ってきていないという。

 竹迫校長は「学校の責任は、二度と起こさない環境をつくること。我々が責任を取るのは一番、簡単。私が辞表を出してOK、というものではない。生徒の心のケアに全力を尽くし、何とか早く学校を正常に持ち直したい」などと語った。

 学校側では、加害者が同校の生徒であった場合には、退学などの処分を検討しているという。

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2023年2月10日のニュース