広島の新助っ人・デビッドソン来日1号バックスクリーン弾 見せたパワーと対応力

[ 2023年2月10日 05:00 ]

来日1号を放ちご機嫌のデビッドソン(撮影・平嶋 理子)
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 広島の新外国人・マット・デビッドソン内野手(31=アスレチックス傘下3A)は宮崎・日南キャンプ第2クール最終日の9日、実戦形式の打撃練習(ライブBP)で来日“1号”を放った。ドラフト5位右腕・河野佳(21=大阪ガス)の初球真っすぐをバックスクリーンに運び、初対戦でも、しっかり対応力を示した。

 自慢のパワーを見せつけた。新助っ人のデビッドソンが今キャンプ3度目の実戦形式で存在感をアピール。新人の河野が投じた甘い直球を完璧に捉えた一打はバックスクリーンへの来日初アーチとなった。

 「まだタイミングを取ったりして、アジャストしながらの状態だが、少しずつ(状態は)上がってきている。ボールもしっかり見えて、はじき返すことができた」

 左足を高く上げる独特の打撃フォームから快音を響かせた。初対戦の投手の初球を積極的に振りにいき、チームが掲げる積極姿勢を体現。他球団のスコアラーもネット裏で注目する中、高い対応力が光った。その姿に新井監督も目を細めた。

 「凄くいいんじゃない。楽しみな選手。自分の中でも考えながら、スイングしている」

 前日8日の実戦的なフリー打撃でも守護神の栗林から安打性の当たりを2本放つなど、徐々に日本人投手への対応を見せている。それでもメジャー通算54本塁打の大砲は試行錯誤に余念がない。

 「(日本人)投手のクイック(モーション)が非常に速いことを痛感している。そういった意味で、日本式に合わせていく、調整をしていくのが僕の課題。今は足の上げ方を少し下げてみたり、アジャストしながらタイミングを取るように心がけている」

 日本の野球に適応するため、チーム宿舎に戻ってからも学びの時間を設けている。その日の練習映像を見て、スイングの軌道や、タイミングの取り方などを再確認。また、球団から提供される他球団の投手の映像にも熱視線を送るなど研究を重ねている。実戦形式の練習だけでなく、“見る練習”にも力を注ぎ、対応力に磨きをかけていた。

 11日からの第3クール期間中には紅白戦も予定されており、本格デビューする見込みだ。「ペース的には(メジャーの時より)日本の方が(仕上がりが)早いが、春先にピークがきて開幕から(状態が)下がってくることは絶対に避けたい」。V奪回へのキーマンとなる期待の長距離砲が開幕に向けて準備を進める。(長谷川 凡記)

 ◇マット・デビッドソン 1991年3月26日生まれ、米カリフォルニア州出身の31歳。09年ドラフト1巡目追補(全体35位)でダイヤモンドバックス入団。13年8月11日メジャーデビュー。同年12月にホワイトソックス移籍。レッズなどを経て、昨季は古巣のダイヤモンドバックスとアスレチックスでプレー。メジャー通算311試合で打率.220、54本塁打、157打点。1メートル90、104キロ。右投げ右打ち。
  

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