ソフトB新戦力競演に藤本監督ニンマリ 近藤さすが2安打&ホーキンスはチーム1号

[ 2023年2月10日 07:15 ]

シート打撃で中前打を放った近藤(撮影・中村 達也)
Photo By スポニチ

 さすがの近ちゃん、巨漢ヒゲ助っ人も期待通り――。ソフトバンクは宮崎キャンプ第2クール最終日の9日、初のシート打撃を行った。FA加入の近藤健介外野手(29)は2安打と四球で全打席出塁。新加入のコートニー・ホーキンス外野手(29)は実戦形式でのチーム1号を含む3打数2長打と能力を発揮した。期待の新戦力の華麗な競演に、藤本博史監督(59)もニンマリだ。

 初のシート打撃で23年の新戦力が快音を響かせた。事前の指示は「ファーストストライクは振る」こと。遂行したのは近藤だ。大関の初球137キロを中前打。この日の13打者目で初めて初球を捉え、バックネット裏の首脳陣からグータッチを求められ続けた。

 「タイミングが取れていた。初めてにしては良かったんじゃないか。打球も良かった」

 好演は続く。初打席のホーキンスが2ストライクと追い込まれた後に145キロを強振。左中間席の芝に突き刺す実戦形式チーム1号だ。「うれしいけど、まだ調整段階なんだ。タイミングを仕上げているが、うれしかった」。打球を見た王貞治球団会長は、ホームインまで拍手を続けた。

 両者のアピールは止まらない。近藤は松本裕から四球を選ぶと、ホーキンスの2打席目は椎野の初球、111キロを左線二塁打。直前に藤本監督は前に突っ込む上半身の修正を促した。期待通りに長打で応え、近藤は最終打席でも泉の141キロを右前打。全打席出塁でチャンスメーカーぶりを見せた。加えて超万能野手のアストゥディーヨは新戦力組の口火を切る右前打。初対戦した藤井の3球目、144キロを引きつけて捉えた。仲間に愛称の「カメ!」と叫ばれた。

 8日の初チーム打撃では、マシン相手のヒットエンドランに進塁打が打てないなど凡ミスを連発した野手陣に苦言を呈した藤本監督も、この日は計17安打を放ったA組野手陣にご機嫌。「野手はよく打ちましたねえ。近藤を含めていろんな新戦力が競争をあおってね。いい相乗効果にもなって。若手も結果出てるし、いいことやと思う」と目尻を下げた。

 近藤はシート打撃後に「師匠」と慕う長谷川打撃コーチに高めの球の打ち方を聞いた。あくなき向上心、探究心も仲間に見せつける。「個々の能力は高いと感じています。つなぐ役目を果たしたい」。開幕前にWBCを控える近藤に、藤本監督は「もう任せているし心配していない。WBCでも打席に立つやろうし。柳田も刺激受けて、いい状態。2人が引っ張ってもらわんと」。ひとまず新戦力のさい先は良かった。(井上 満夫)

続きを表示

この記事のフォト

2023年2月10日のニュース