伊東勤氏 エンゼルス・大谷、直球狙いでナックルカーブを本塁打 逆転サヨナラ呼んだ価値ある一本

[ 2022年8月15日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス5-3ツインズ ( 2022年8月13日    アナハイム )

<エンゼルス・ツインズ>8回、大谷は26号ソロを放つ(撮影・大森 寛明)
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 【伊東勤 視点】ホームランを打ったデュランは160キロ超の剛速球投手。大谷は初球、直球狙いで内角ワンバウンドになるナックルカーブを空振りした。2球目もナックルカーブ。3球目はスプリット。「どこかで必ず直球が来る」と大谷の頭にはあったはずだが、4球目もナックルカーブ。外から抜けて入ってきた141キロの球に体が反応した。

 この試合、大谷の相手は投手ではなく捕手のサンチェスだった。3月に移籍してきたヤンキースの元正捕手。打線全体を研究し、大谷攻略へ投手をうまくリードしていた。大谷は第2打席、真ん中のチェンジアップでタイミングを狂わされ、第3打席は一転して内角高め直球を続けられて三邪飛に倒れた。そして迎えた第4打席、大谷の直球狙いを読んだサンチェスは裏をかいて変化球勝負を仕掛けたが、大谷の対応力がそれを上回った。

 この一撃が沈黙していた打線の空気を変え、サヨナラにつながった。26号ソロには1点以上の価値があった。(スポニチ本紙評論家)

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2022年8月15日のニュース