ヤクルトが連敗脱出 打順組み替え「1番・山田」が初球先頭弾 2位・DeNAと7差広げた

[ 2022年8月15日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト4―1DeNA ( 2022年8月14日    神宮 )

<ヤ・D>初回、同点ソロを放つ山田(撮影・尾崎 有希)
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 打順変更で目覚めた。ヤクルトは14日、DeNAを4―1で下し、連敗を7でストップ。3年ぶりに1番スタメンで起用された山田哲人内野手(30)が初回、初球先頭打者アーチの18号ソロを放ち、打線を勢いづけた。7月に新型コロナウイルスに感染し、復帰後は不振だった主将の一発が、チームの再加速への号砲となる。

 やはり、ヤクルトの背番号1が打つと勢いづく。初球を打っての先頭打者弾ならなおさらだ。山田が薄暮の神宮に描いたアーチがいきなりチームを勇気づけた。

 「初球からフルスイングする気持ちで打席に入りました。一発で仕留めることができました」

 0―1の初回。坂本の初球、真ん中高め144キロ直球を迷いなく振り抜いた。左中間席へ同点の18号ソロ。2日以来となる一発に、ベンチでは自然と笑顔が広がる。3年ぶりで通算16本目の先頭打者本塁打。初球を捉えたのは5本目だ。村上は思いきりハイタッチして出迎えた。

 7月上旬に新型コロナウイルスに感染。38度台まで発熱し、自宅では「体幹トレとかバットを握るくらい。もちろん走り込みも全くできなかった」という。状態を戻すのは容易ではなく、復帰後は13試合で打率・178。12日のDeNA戦はスタメンも外れた。

 連敗中、ベストな打順の模索を続けた高津監督は「気分転換もある。哲人とサンタナを並べてみたかった。ムネ(村上)の前に少しでも出塁率の高い選手を」と山田を3年ぶりに1番起用。3番の701試合の次に多い371試合目となるリードオフマンに据え、サンタナを来日後初の2番に置いた。

 3度のトリプルスリーに輝いた主将は、5回にも中前打。自身も苦しむ中で、同様に療養期間明けから不振だった塩見には「思い切ってやれよ」と語りかけた。連敗を7で止め、2位・DeNAとのゲーム差を再び7に広げた。

 高津監督は「心配は本当にゼロ。野球人としても、人としても凄く評価している男なので。必ず責任感を持ってキャプテンとして引っ張ってくれる」と信頼は揺るがなかった。7回には失策したオスナの背中をグラブでポンと叩いた主将。指揮官の言葉を体現する姿があった。(青森 正宣)

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2022年8月15日のニュース