中村武志氏　気迫伝わってきたヤクルト・山田の走塁　致命的ミスも積極性戻った

セ・リーグ   ヤクルト4―1DeNA （ 2022年8月14日    神宮 ）

＜ヤ・D＞初回、同点ソロを放つ山田（撮影・尾崎　有希）
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　【中村武志　視点】ヤクルトは打線の組み替えが功を奏したが、何よりも不振続きの山田に積極性が出てきたのが大きい。高津監督が3年ぶりに1番を打たせたのも、それが狙いだろうし、初回に初球を捉えた先頭打者アーチにつながった。

　ある意味、走塁の致命的なミスにも積極性がうかがえた。4―1の5回無死一、三塁。一塁走者の山田は京山が初球を投げる前に飛び出してしまい、けん制でアウトになった。追加点を挙げる絶好機をつぶし、ボーンヘッド以外の何ものでもない。普通の選手がやったらとんでもないことだ。

　ただ、走ることへの強い意欲が久しぶりに見えた。主力選手の山田だから許されるわけではないが、全てを否定する気にはなれない。そうした積極性がなければ、先頭打者アーチも出なかっただろうし、連敗続きで尻に火がつき、勝ちたい気迫が伝わってきた。

　村上は警戒され、まともに勝負されなくなっている。4番に頼れない中で、山田の復調は非常に大きい。（スポニチ本紙評論家）