社 漢字一文字校名で史上初となる夏2勝目ならず 最大7点差から2点差まで迫るも

[ 2022年8月15日 04:03 ]

第104回全国高校野球選手権第9日・2回戦   社5―7二松学舎大付 ( 2022年8月14日    甲子園 )

<二松学舎大付・社>甲子園をあとにする社ナイン(撮影・岸 良祐)
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 2回戦3試合が行われ、この日で16強が出そろった。二松学舎大付に敗れた社は大会史上初となる一文字校名チームの夏2勝に、手が届かなかった。

 驚異の粘りだった。夏初出場の甲子園で、社が勝利への執念を見せた。最大7点ビハインドから反撃。9回に2点差に迫り、なおも2死満塁と攻め立て、最後の最後まで甲子園を沸かせた。

 流れを変えたのは、7点差に広げられた直後の5回2死一塁から2番手に登板した芝本琳平だ。巨人スカウトが「ウチの戸郷に似ている」と評す腕を大きく後ろに引くアーム投法で143キロを計測。3回1/3を無失点救援でベンチを鼓舞し、「抑えて勢いづけることが大事と思っていた。思い通りではなかったけど、良い投球はできた」

 チームは激戦区・兵庫を勝ち抜くために取り組んだイメージトレーニングでも「大差でも終盤勝負」と想定していた。「チャンスはある」と闘志を前面に出していた7番・勝股優太が7回2死一塁からの甲子園初本塁打で反撃の口火を切った。「良いバッティングができた」と涙はなかった。

 漢字一文字校名では史上初となる夏2勝目には届かなかったが、差し入れをしてくれた阪神・近本光司、楽天・辰己涼介ら諸先輩に胸を張れる激闘を演じた。山本巧監督も「頑張った3年生一人一人に言葉をかけたい」と健闘に目を細めた。(鈴木 光)

 《勝利は社と境のみ》社は二松学舎大付に敗れ、「大会史上初」の勝利を挙げられなかった。これまで漢字一文字校名の学校は津(三重)、桂(京都)、光(山口)、境(鳥取)、誉(愛知)、社が夏の甲子園大会に出場しているが、勝利を挙げたのは、90年境1勝と今年の社のみ。2勝目を挙げれば一文字校名では大会史上初だった。

 ▼楽天・辰己(14年度卒)最後まで諦めない姿がかっこよくて感動した。

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2022年8月15日のニュース