槙原寛己氏 プロ最悪5失点の朗希に見た「癖の徹底した見直し」など3つの課題

[ 2022年6月3日 22:24 ]

交流戦   巨人10―3ロッテ ( 2022年6月3日    東京D )

<巨・ロ>3回、岡本和に2ランを浴びた先発の佐々木朗(撮影・河野 光希)
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 プロ自己ワースト5失点で今季初黒星を喫したロッテ・佐々木朗希。本紙評論家の槙原寛己氏(58)が巨人戦の登板から見えた3つの課題を指摘した。

(1)右打者へもっと厳しい内角攻めを

 佐々木朗は立ち上がりから直球がシュート回転していた。ぶつけるのが怖かったのかもしれないが右打者の内角への厳しい球が全くなかった。これまでは外角中心で抑えられただろうが、シーズンが進み、研究されると外角一辺倒では抑えきれない。2回の増田陸も3回の岡本和も内角を見せずに外、外、外。内角を突かれる怖さを感じていない岡本和に踏み込まれて甘いフォークを右中間へ運ばれた。160キロのスピードがあっても、内角も外角も高低も使わないとプロで勝ち続けるのは難しい。

(2)粘ってくる打者にどう対応するのか

 巨人打線は増田陸、中山がバットを短く持ちファウルで粘って佐々木朗を攻略した。中山は第1打席で8球、第2打席で9球も投げさせている。こういう打者を相手に直球とフォークだけでは簡単にアウトを取れない。5回から投げたカーブなど他の球種も織り交ぜ打ち取っていかないと球数もかさむ。ローテーション投手として1年通すにはアウトを取る引き出しを増やす必要がある。

(3)けん制など…癖の徹底した見直しを

 ウォーカーに走られ吉川には簡単に二盗、三盗を許した。佐々木朗は間違いなく巨人にけん制の癖を研究されていた。けん制を2球以上しないとか、セットに入る時の足幅とか。こういう時は通常、試合翌日などに投手コーチやスコアラーとビデオを観ながら徹底的に癖をチェックする。佐々木朗も自分自身を見直すいい機会になるはずだ。

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