オリ・平野佳の恩師・勝村法彦氏「まさかここまで」快挙呼んだ地道なメニューを継続できる強さ

交流戦   オリックス3-1DeNA （ 2022年6月2日    横浜 ）

＜D・オ＞9回を締めた平野佳（中央）はナインとハイタッチ（撮影・島崎忠彦）
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　オリックス・平野佳寿投手（38）が2日、DeNA戦で今季15セーブ目を挙げ、史上7人目のNPB通算200セーブを達成した。3―1で迎えた9回を3者凡退に抑えた。38歳2カ月、618試合目での到達は、最年長で最も遅かった。日米通算では208セーブ。京産大時代の教え子の金字塔に、前監督の勝村法彦氏（65）がスポニチ本紙に祝福のメッセージを寄せた。

　平野を初めて見た時をよく覚えている。鳥羽高2年秋の公式戦。他選手の視察のはずが、試合にも登板しなかった背番号2桁のブルペン投球に目を奪われた。手足の長さ、腕のしなりに将来性を感じた。近くの関係者とおぼしき方に思わず名前を聞き、「平野」の存在を初めて知った。

　京産大では、技術面は教えていない。「立ち姿、歩く姿、走る姿をしっかりしなさい」と伝えたぐらい。というのも、投手は「バランス、ステップ、体重移動」が大切だと思っている。バランス感覚を磨くために、白線の上を走らせたり、体の中心線を意識しながらの片足立ちをさせたり、軸を認識させることに重点を置いた。

　私は今年3月で退任するまで、幸いにもプロへ進む選手を指導してきたが、伸びる、伸びないは、継続できるかどうかの差だと感じている。平野は必要だと思った練習は素直に受け入れ、「軸、中心」を体に覚え込ませる地道なメニューも、続けられる強さがあった。だからこそ活躍ができたと思うが、入学当初を考えると、まさかここまで、と思わずにいられない。故障をせずに、一年でも長く、我々を楽しませてほしい。（京産大前監督）